受託サービスの大半を占める「GigaViewer」は、Web版が「モーニング・ツー」「月マガ基地」(いずれも(株)講談社、広告運用・販売サービス含む)の2つの電子コミックメディアに搭載され、合計15社、搭載累計で21メディアとなった。これらメディアの構築・運用保守サービスが順調に増加したほか、新規に受注した大型案件の開発進捗に伴う売上を計上した。そのほか、読者確保のための広告出稿代理サービスも本格化し、増収に寄与した。また、今後はデファクトスタンダードの地位を確立したWeb版の導入顧客に対して、アプリ版のリプレイスを進めていくべく「GigaViewer for Apps」の機能拡充、並びに開発体制の強化に取り組んだ。なお、「GigaViewer」の開発期間は新規で開発する場合、1メディア当たり3~6ヶ月程度だが、リプレイス案件については難易度が高まり、開発期間も長くなるようで、現在開発中の大型開発案件については1年強を要する見込みとなっている。受託サービスではそのほか、任天堂の『スプラトゥーン3』のゲーム連動サービスとなる「イカリング3」のサービス開発など複数の受託開発案件の納品が完了し、増収に貢献した。
「Mackerel」は有力な顧客獲得ルートであったオフラインでの展示会が下期以降、再開されたことで、見込み顧客の獲得が増え始めたものの、商談開始から成約するまでの期間として1年から1年半程度かかるため、売上高に反映されるのは2024年以降となる見通しだ。ただ、大型顧客の継続利用率は高く、売上高はおおむね会社計画どおりに着地した。同社はAWS(Amazon Web Services)などのクラウドプラットフォームを利用する企業を取り込むべく、「Mackerel」を簡単に利用、運用しやすくなる「インテグレーション機能」の充実を図るとともに、販路拡大のためのパートナーの拡充にも継続的に取り組んだ※。また、2022年11月にはAWSのプロセッサである「AWS Gravitionプロセッサ」をサポートするサービスのみが取得できるパートナー制度「AWS Graviton Ready」に日本企業で初めて認定されており、AWSを利用する企業に向けて技術力並びに信頼性をアピールしている。