(2) 基本戦略 a) 学びの個別最適化と教室力の強化 個別指導部門の収益回復施策として、学びの個別最適化と教室力の強化を推進し、学力向上と志望校への合格という顧客目標を実現することでブランド力の向上を図り、生徒数の拡大を図っていく。学びの個別最適化に向けては、2022年3月期より城南コベッツにおいて各生徒のニーズに合わせたオーダーメイド型の教育サービス「スタディ・フリープラン※」を導入した。個々人に最適化した「本当の“個別指導”」を追求したことにより、学力の向上や志望校への合格実績が増えるなどその成果も見え始めている。2021年に実施した生徒・保護者アンケートでは、「教室の指導に満足している、又は非常に満足している」と回答した比率が98.9%に達し、受講生の93.5%が成績をアップさせるなど高い結果が得られている。顧客満足度の向上により退塾率も改善傾向となってきており、今後はこうした成果をアピールして生徒数の拡大に取り組んでいく方針だ。
b) 付加価値の高い幼少教育事業の新展開 幼少教育事業では、STEAM※を中心とした複数の乳幼児教育サービスを提供する複合型スクール「城南ブレインパーク」のFC展開を2025年3月期以降に開始する。個々のサービスを単独で運営するよりもパッケージ化することで多様なニーズを取り込むことができるため、収益化しやすいというメリットがある。少子化の進行で学習塾や保育市場で顧客獲得競争が激化するなか、顧客獲得施策または新たな収益源として乳幼児教育サービス領域への進出を検討している企業も増えてきており、こうした需要を取り込んでいく戦略だ。
c) 教育格差を是正する教育ソリューション事業の積極的展開 同社では、BtoBのビジネスモデルとなる教育ソリューション事業を積極的に展開すべく、新たにLTV戦略プロジェクトを発足した。教育の地域格差や経済格差を解消し、あらゆる人に教育機会を提供するというコンセプトの下、「安価」「オンライン」の要素を併せ持つ教育サービスを乳幼児から高校生向けに提供し、同事業の高成長を目指していく。