a) 賃貸管理・斡旋事業の収益力強化 賃貸管理及び斡旋事業の収益力強化施策として、斡旋事業においては「アパマンショップ」店舗におけるオンラインサービスの拡充を図ることで集客力及び成約率を高め、斡旋件数を拡大すると同時にIT活用による生産性向上によって収益性を高める戦略だ。接客に関しては物件の探索から予約、内見、重要事項説明、契約、鍵の受け渡しに至るまですべて来店不要で完結する仕組みが構築されたことで、オンラインサービスの利用率も上昇傾向にある。オンライン化することで、店舗スタッフの接客時間も短縮し生産性向上につながっている。今後も業界に先駆けてオンラインサービスの取り組みを推進することで差別化を図り、収益力を強化する考えだ。また、前述のとおり賃貸管理部門と組織統合したことで、店舗スタッフも閑散期には不動産オーナーとコミュニケーションを積極的に取り、要望などをヒアリングし解決につながるサービスを提供するなど顧客満足度の向上につなげていく。
b) 賃貸管理戸数の積み上げ 賃貸管理戸数については、2021年9月期第2四半期に、主にM&A効果によって9万戸台に達したものの、その後の増加ペースは緩やかなものに留まっている。これはM&Aで取得した賃貸管理物件において不採算物件が一定数あり、その契約の見直しを行うなかで解約が発生したことが一因で、それ以外にも解約件数が多かったことが要因となっていた。こうした状況を打破するため、同社は2022年9月期に重点方針として解約率の低減を掲げ、不動産オーナーとのコミュニケーションを密に行い、良好な関係構築に取り組んできた。この結果、解約件数を大幅に減らすことに成功し、その状況は2023年9月期に入っても変わりない。