*12:25JST iーplug Research Memo(5):20代、30代向けオファー型転職サービス「PaceBox」を正式リリース ■事業概要

2. 「PaceBox」
i-plug<4177>は、20代、30代の中途採用サービスの企画・開発・運営を行うことを目的に、2022年4月にpaceboxを設立、新規事業として同年8月にオファー型転職サービス「PaceBox」を正式リリースした。新卒向けの「OfferBox」に加えて中途向けの「PaceBox」の提供を開始することで、若手人材のキャリア支援の可能性を拡げていく考えである。「OfferBox」と同様のダイレクト型のプラットフォームでありながら、求職者が転職について相談できるプロのキャリアアドバイザーの設置、求職者の希望にあったオファーのみを受け取れるオファーコントロール機能、採用でなく定着をゴールに設計された課金モデルといったところに特長がある。

具体的には、キャリアアドバイザーは転職先企業の紹介は行わず、寄り添うことで求職者にとって最適なキャリア開発を支援する。一方、求職者は好きなタイミングでキャリアアドバイザーに相談できるため、求職者自身が気づかなかった可能性を見出すことができる。「PaceBox」では求職者が年収や勤務地などの条件を細かく設定し、条件に合うオファーのみを受け取れるようオファーをコントロールできるため、転職市場における求職者自身の立ち位置の把握や、条件に合わない企業に接する時間をセーブすることもできる。また、「PaceBox」では「入社」でなく一定期間経験を積むことができる「定着」を目的としているため、「定着保証」という制度を設けている。「定着保証」とは、内定承諾の時点で企業に支払義務が発生(1人当たり50万円)するが、採用者が2年未満に退職した場合に月数に応じて返金する制度で、企業の「PaceBox」導入に対する障壁を下げる効果があると考えられる。同社は「PaceBox」を将来「OfferBox」に次ぐ第2の柱に育てる意向である。


選考や登用に利用できる網羅性の高い適性検査
3. 「eF-1G」
適性検査「eF-1G」は、同社子会社であるイー・ファルコンが提供するWebテストである。心理学・統計学・比較文化学の専門家の監修により高い信頼性があり、細かいメッシュと高い網羅性で受検者のパーソナリティまで捉えることができる。特長は業界最多と言われる194個に上る測定項目数と、採用から登用まで一貫して活用できる点にある。測定項目により就業上必要なストレス耐性や継続力、面接では見極めにくい幼少期から青年期の経験や変わりにくい気質といったデータを確認することができる。さらに、採用選考における見極めから内定後の動機づけまで、採用のあらゆるシーンで活用することができる。入社後も、適材適所や登用の検討材料として活用したり、データを蓄積することで採用成果や人物の成長を確認することもできる。また、既存従業員の適性検査結果を分析することで、個々の企業において活躍し定着する人材の要件を見極めることも可能となっている。これらを求職者と採用担当者の相性の分析や採用活動の振り返りに利用することで、内定者の辞退率を引き下げることもできる。「eF-1G」検査は的確であるとの評価が多いようで、「eF-1G」単独でも販売をしているが、「eF-1G」を「OfferBox」に標準搭載することで「OfferBox」の高付加価値化にも貢献している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

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情報提供元: FISCO
記事名:「 iーplug Research Memo(5):20代、30代向けオファー型転職サービス「PaceBox」を正式リリース