(1) サービス別売上見通し a) テクノロジーソリューションサービス テクノロジーソリューションサービスの売上高は前期比11.2%増の1,980百万円、このうち受託サービスは同17.2%増の1,185百万円、「Mackerel」は同3.5%増の795百万円を見込んでいる。既述のとおり、通期予想に対する進捗率は順調で、達成の可能性が高い。「GigaViewer」については、前期並みの5件程度の導入を計画している。直近では、2023年2月に講談社のWebマンガサイト「月マガ基地」に導入されており、ビューワの提供に加え、サイトデザインやサービス企画、広告の販売・運用を通じたマネタイズ支援も同時に行う。レベニューシェアも伸長しており、好調に推移する見通しだ。一方、「Mackerel」については、大型顧客の獲得とパートナーセールス販売に販売戦略をシフトしていることもあり、顧客獲得数は前期並みの水準を見込んでいる。2023年4月にはAWS主催の「AWS Summit Tokyo」がオフラインで開催されるなど展示会への出展機会も増加することから、見込み顧客の獲得が進展すると弊社では見ている。
b) コンテンツマーケティングサービス コンテンツマーケティングサービスの売上高は前期比3.5%減の768百万円の見通し。通期予想に対する上期進捗率は47.7%とおおむね順調である。前提となる「はてなブログMedia」の運用件数は前期末比16件増の144件、運用件数当たりの平均月間売上は期中平均で2022年7月期上期(580千円)並みの水準を目標としているものの、達成はやや厳しいもよう。ただし、景気の先行き不透明感が強まっていることによる保守的な売上計画であることから、下振れしたとしても小幅に留まると弊社では見ている。なお、大型顧客の更新停止に伴う売上高への影響は数千万円と見られる。
c) コンテンツプラットフォームサービス コンテンツプラットフォームサービスの売上高は前期比10.5%減の436百万円の見通し。既述のとおり、コロナ禍の影響が継続し、期中のアドネットワーク広告単価の急回復は想定していない。「はてなブログ」などへの投稿件数は着実に増加すると見ているものの、広告売上、課金売上ともに慎重な計画としている。通期予想に対する上期進捗率は50.8%と順調であることから、広告単価等が落ち込むようなことがなければ、達成の可能性は高いと弊社では見ている。
a) 人件費 同社は、中期的な成長を担保するため、最大の強みである開発力を拡充し、販売体制を強化することが重要な課題であると認識している。引き続きエンジニアの採用を積極的に推進することで、2023年7月期は20名の増員を計画している。第2四半期末時点で通期採用目標数に到達(内定受託者含む)しているものの採用活動は継続する方針で、人件費は前期比6.7%増を見込んでいる。
b) DC利用料 DC利用料は前期比18.4%増となる見通し。既述のとおり、円安進展によるクラウドサービス利用料の増加(米ドル建て支払い)及び「GigaViewer」を利用する媒体数の増加及び利用の増加が主因となっている。なお、140円/米ドル水準までは料金プランへの転嫁はせず、内部努力で吸収する方針のようだ。
c) その他費用 その他費用の増加はサービス制作に関する外注費や業務委託費の増加が主因となるほか、広報費用や広告宣伝費なども積み増す計画だ。このうち、サービス制作については、主に「GigaViewer」の開発や広告運用等のレベニューシェアに係る外注費、業務委託費の増加となる。