Jストリーム<4308>は26日、2023年3月期第3四半期(22年4月-12月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比0.0%減の94.13億円、営業利益が同18.5%減の13.54億円、経常利益が同19.2%減の13.41億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同21.0%減の8.29億円となった。

同社グループは動画ソリューション事業において、各種イベントのインターネットライブ配信や、社内情報共有・教育等のオンデマンド動画配信ニーズに対応し、主力サービスの「ライブ中継サービス」や「J-Stream Equipmedia」を中心に提供を進めた。主力である製薬業界のWEB講演会の他、バーチャル株主総会、社内情報共有の為の動画利用や、コンテンツビジネスを展開する企業等の需要に応える営業活動、技術開発を行った。

販売面においては、戦略市場を、医薬業界のEVC(Enterprise Video Communication)領域、医薬以外の金融等各業種のEVC領域、放送メディア・コンテンツ業界を中心としたOTT領域と3区分して営業活動を実施している。EVC領域(医薬)においては、主力となるWeb講演会用途のライブ配信や、イベント実施に伴う集客や諸手配といった領域において、製薬企業のDX展開推進に伴う受注は継続している。日本の医薬品市場の成長が諸国のそれを下回る状況が続いている中、主力顧客の販売促進活動のペースダウンが影響し、累計では前年同期に及ばない結果となった。しかし、イベントが多く行われる時期にあたり、繁忙期である第3四半期は、新たに営業開拓を進めた顧客を含めて、前年同期を大きく上回る受注が得られた。

EVC領域(医薬以外)においては、販売促進用途の売上は、コロナ禍沈静化に伴うリアルイベントの増加に伴い前年同期比若干減少した。バーチャル株主総会関連は、集中期である第1四半期において、想定には及ばない水準ではあったが取扱件数が増加した。その他、金融企業向けウェブ開発案件の大口受注があった他、学会のライブ配信を含む情報共有目的の動画利用が安定して推移した結果、この領域は前年同期を上回る推移となった。

OTT領域においては、放送業界におけるコンテンツ配信向けシステム開発、ウェブサイト運用や関連するWEB制作業務、配信ネットワーク売上が中心となった。第3四半期においては、専門チャンネル事業者向けのシステム開発や、放送局向けシステム開発において大口の納品を実施した。加えて連結子会社においても放送局向けに大口の機器売上があり、累計でも前年度を上回る水準の推移となった。

費用面においては、サービス開発推進に伴い業務委託費用支出が増加した他、システム開発系の売上が増加したことに伴い外注費が若干増加した。開発体制充実のための社内制度の充実と採用施策の強化を継続的に行っており、従業員増に伴い労務費や求人費が増加した。

2023年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比9.5%増の135.90億円、営業利益が同1.2%増の20.80億円、経常利益が同0.9%増の20.70億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同0.8%増の13.20億円とする期初計画を据え置いている。

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情報提供元: FISCO
記事名:「 Jストリーム---3Q売上高前年並み、「ライブ中継サービス」や「J-Stream Equipmedia」の提供を推進