(1) 主な機会・脅威要因とその対応 a) 中国リスクの高まりとASEAN経済圏の成長 中国では2022年11月末よりゼロコロナ政策に対する抗議デモが拡大しているほか、米中対立の激化など、中国リスクが高まっている。このため、部品調達などで中国に頼らないサプライチェーンを構築する動きが日本企業で見られている。部品調達の代替先としては国内が多数を占めている。国内製造業を顧客とする同社でも、中国情勢や中国工場の移転動向を注視し、必要に応じて調達先の変更や工場移転(東南アジアや日本)などへの対策を講じる柔軟性が必要であると弊社では見ている。
b) 物流Tech革命 Society5.0時代に向けて、政府が主導となり、製造・物流と流通の効率的サプライチェーン構築を目指したスマート物流サービスが推進されている。港湾分野では、IoTなどで収集・蓄積される物流ビッグデータとAIを活用した、「コンテナターミナルの生産性革命」の検討が始まっている。同社では、物流業務の「見積もり」「発注」「作業進捗」を一元管理できるデジタルフォワーディングサービス「Forward ONE」の開設や高度なデジタル技術で個別商品の開発を推進している。