■業績動向

2. 財務状況と経営指標
True Data<4416>の2023年3月期第2四半期末の財務状況を見ると、総資産は前期末比4百万円減少の1,292百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では売掛金が26百万円減少したためである。固定資産では有形固定資産が2百万円増加、無形固定資産は37百万円減少した。これはソフトウェアが24百万円減少、ソフトウェア仮勘定(製作途中のソフトウェアにかかる費用)が12百万円減少したことによる。

負債合計は前期末比50百万円減少の321百万円となった。流動負債は買掛金が11百万円、法人税や消費税等の納付などにより未払消費税等が17百万円とそれぞれ減少した。また、固定負債はクラウドへの構造転換によるシステム開発に要した長期借入金の返済が進み15百万円減少した。純資産は前期末比45百万円増加の971百万円となった。利益剰余金が40百万円増加したことによる。経営指標を見ると、財務の安全性を表す自己資本比率は前期末の71.3%から75.1%に上昇し、負債比率は前期末の40.2%から33.1%に減少し、財務体質は向上しているものと判断される。事業拡大をするとともに、財務体質の改善を進めていると言える。

営業活動によるキャッシュ・フローは88百万円の収入であった。主な収入は税引前四半期純利益42百万円、主な支出は法人税等の支払い額14百万円などであった。投資活動によるキャッシュ・フローは72百万円の支出。主に無形固定資産の取得35百万円、投資有価証券の取得31百万円によるもの。財務活動によるキャッシュ・フローは14百万円の支出であったが、主に長期借入金の返済15百万円によるもの。この結果、期中の現金及び現金同等物四半期末残高は389百万円増加し848百万円となった。安定した財務基盤の構築が進み、事業活動を進めていくうえで問題のない水準にあり、財務内容は健全な状態にあると判断される。1株当たりの純利益は、年度末に8.69円となる見通し。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 石灰達夫)

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情報提供元: FISCO
記事名:「 TrueData Research Memo(7):高収益ビジネスモデルとともに、財務安全性も向上