2. 2023年3月期の見通し 2023年3月期の連結業績は、売上高34,000百万円(前期比9.9%増)、営業利益3,260百万円(同9.9%増)、経常利益3,355百万円(同8.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,270百万円(同9.7%増)を見込む。通期計画についても2022年9月13日に修正しており、期首計画(売上高33,000百万円、営業利益3,065百万円、経常利益3,135百万円、親会社に帰属する当期純利益2,100百万円)から、それぞれ上方修正している。今後も市場環境は堅調に続くことが想定され、中期経営計画「Shift to the Smart SI Plus」に基づく事業拡大に向けた投資を積極的に拡大する計画であること等を勘案して修正した。なお、9月13日の修正については第2四半期までの上振れを織り込んだものであり、投資を先行させたとしても足元での堅調な受注環境から鑑みた場合、下期が横ばいで推移するとは考えづらく、上振れ余地はあると弊社では考えている。また、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)によって足元で第8波が警戒されているものの、テレワークの普及によって通常通り業務が行えているため、大きく業績に影響を与える可能性は低いだろう。
3. 新中期経営計画「Shift to the Smart SI Plus」の進捗 主要戦略としては「高付加価値SIサービスの追求」と「SIモデル変革の推進」に、Plusとして「事業領域の拡大」を掲げる。「高付加価値SIサービスの追求」においては、重点分野の事業の拡大、高収益化を推進するうえで、アジャイル開発事業とセキュリティ関連事業を重点戦略分野としている。顧客の潜在ニーズを捉え、アジャイル、セキュリティ等の最新の要素技術等を活用し、高付加価値サービスの提供と時間や手間などを含めたユーザコストの低減を両立したインテグレーションサービスである次世代型SI事業が順調に拡大し、2023年3月期第2四半期の売上高構成比は23.4%と前年同期の16.2%から順調に伸びているほか、事業の拡大やコスト削減の取り組みにより、収益性が向上している。アジャイル開発事業の売上高は着実に増加しているほか、セキュリティ関連事業についてはシステムのライフサイクルを意識したトータルセキュリティソリューションサービスを提供しており、通期の売上高で前期実績を上回る見込みである。