シンバイオ製薬<4582>は19日、ブリンシドフォビル注射剤(brincidofovir IV、以下「BCV」)について、米国タフツ大学との間で受託研究契約を締結し、共同研究を開始したと発表。
同共同研究は、タフツ大学が確立した3-D(3次元)脳モデルを用いて、BCVの単純ヘルペスウイルス(HSV)感染モデルに対する効果を検証する非臨床試験。
二本鎖DNAウイルス(dsDNAウイルス)中には単純ヘルペスウイルス1型(HSV1)をはじめ、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)等、脳神経組織への指向性を有するものがあり、それらの潜伏しているウイルスの再活性化による感染によって様々な脳神経領域の重篤性疾患の原因となることが知られている。
BCVは、dsDNAウイルスに対して広域のスペクトルを有する抗ウイルス薬で、現在、シンバイオは、造血幹細胞移植後のアデノウイルス感染症患者、及び腎移植後のBKウイルス感染症患者を対象とした国際共同第2相臨床試験を実施中である。
今回の契約による研究では、タフツ大学により確立されたヒト神経幹細胞を培養することで脳組織を3次元に模倣したHSV感染・再活性化モデルを用いて、BCVの潜在的有用性を検証する。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 シンバイオ製薬---ブリンシドフォビルのウイルス感染脳組織モデルに対する効果検証試験に関して受託研究契約を締結