SIMAプロジェクトでは、製造面においては、BOM(Bill of Materials:部品表や部品構成表のこと)や3DCAD、AIによる工数予測などを導入して、AHUの設計から積算、製造までの作業・工程をデジタル化・自動化し、全作業・全工程をライン生産方式で一気通貫して製造するシステム基盤を持った、新たな工場(生産プロセス)を実現していく考えである。営業面では、高精度の需要予測やBOMを活用することで、図面・見積・納期に関する顧客の疑問に営業現場でリアルタイムに応えることができる、系統化された営業スタイルを確立する方針である。既に同社の需要予測は先行き2年後まで高精度に見通すことができるうえ、AIの画像認識技術を利用した社内の図面検索システムによって、部品を画面上でラフな配置にドラッグ&ドロップするだけで配置に見合った図面を検索することが可能となっている。人口減少やベテランの退職などの影響は将来確実に出ると言われているため、SIMAプロジェクトは同社が社運を賭けたプロジェクトと言える。進捗は順調のようだ。