■今後の見通し

1. 2023年7月期の見通し
サーキュレーション<7379>の2023年7月期の業績予想は売上高9,300百万円(前期比30.9%増)、営業利益600百万円(同13.3%増)、経常利益600百万円(同13.5%増)、当期純利益390百万円(同12.5%増)を見込んでいる。営業利益率は6.5%と前期の7.5%から低下する。中長期でのさらなる成長を見据えて引き続き人材投資を計画しており、高い成長性を維持するための組織体制強化に向けた中期投資を継続する。

コンサルタント人員数は113人(同28.4%増)と採用を加速する。一方で、生産性は新規入社者による低下影響をオンボーディング施策(組織への定着・戦力化を促進するための取り組み)のさらなる強化等により吸収・維持の見込みである。また、中途入社のコンサルタントがアサインされるとプロジェクトが積み上がっていくイメージであるが、同社の強みとしては平均的なコンサル件数を受け持つまでの戦力化が早い点が挙げられる。同社の1万件を超えるプロジェクトのデータ分析からの推測のほか、社内でもナレッジ(知識や情報)共有を積極的に進めることで、想定されるプロジェクトへの対応力を素早く身に付けさせ、新入社員や中途採用者の早期戦力化につなげていると弊社では考えている。

なお、中途入社で実績のある人材を獲得できればより早期の戦力化につながるのは当然であるが、それ以外においても、膨大なプロジェクトのデータ利活用によってコンサルタントの生産性を高める機会を得ることができよう。また、人材投資については中長期での成長を見据えており、新領域を中心に人への投資を加速する計画だ。累積稼働プロジェクト数1万件を超え、月次プロジェクト継続稼働率、取引企業当たり年間平均稼働プロジェクト数も過去最高を記録するなか、プロジェクトの層が積み上がっていく「リカーリング型ビジネスモデル※」の強化と新領域の成長拡大、DX推進による持続的な高成長・高収益化組織の実現を目指している。

※リカーリング型ビジネスモデル:プロジェクトを受注し1度きりの収益を得るモデルではなく、1既存顧客から追加・継続のプロジェクトを複数受注する仕組み及びアプローチ手法を有したモデル。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)

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情報提供元: FISCO
記事名:「 サーキュ Research Memo(6):2023年7月期はさらなる成長を見据え、組織体制強化の中期投資を実施