アンジェス<4563>は7日、これまで開発を進めていた新型コロナウイルス感染症(武漢型)向けDNAワクチン(初期のワクチン)の開発を中止し、新型コロナウイルス感染症の変異株にも有効な改良型DNAワクチン及びその経鼻投与製剤の研究を開始することを発表。

同社は、これまでの研究開発の知見を活かし、プラットフォームの見直しを行い、発生する可能性のある新たな変異株を視野に入れ、当面、オミクロン株の最新変異株に対しても有効な改良型DNAワクチン研究を開始する。さらに、ウイルス性肺疾患に対し、広範な免疫応答を刺激し、ウイルスの増殖防止、拡散の阻止が期待される、ワクチンの経鼻投与製剤の研究を開始する。同研究開発により、安全で予防効果の高いDNAワクチン及び投与方法の実現を目指していく。

同社は、初期のワクチンの開発に、厚生労働省及びAMEDより補助金を受領しており、そのうち、未監査分を貸借対照表負債の部「前受金」(57.64億円)として計上している。同前受金は、今後の申告、調査の結果、適正と認められるワクチン開発費を調査年度毎に補助金収入として計上する予定。
改良型DNAワクチン及びその経鼻投与製剤の研究費用は、当面は手元資金から予定しているが、研究開発の進捗を見極めながら資金の検討を行っていく。

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情報提供元: FISCO
記事名:「 アンジェス---初期のワクチンの開発を中止、改良型DNAワクチン及び経鼻投与製剤の研究を開始