早稲田アカデミー<4718>は7月29日、2023年3月期第1四半期(22年4月-6月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比 10.9%増の57.99億円、営業損失が2.97億円(前年同期は4.15億円の損失)、経常損失が2.87億円(同4.08億円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失が2.49億円(同3.17億円の損失)となった。

同社グループは、生徒・保護者が求める安全・安心な学習環境の提供と、成績向上と志望校合格につながる質の高い学習指導に注力した。同時にDXの推進にも取り組んできた。同社においては、対面授業と双方向Web授業とを選択受講できるデュアル形式の授業「早稲アカDUAL」を継続するとともに、昨年度より開設した「オンライン校」では、双方向Web授業により、NN志望校別コース・必勝志望校別コースの対面授業をオンラインで受講できる体制を整えた。教務面では、難関校受験指導における教務体制の強化・カリキュラムのメンテナンス、実践力強化に向けたコースの拡充を図った。個別指導部門においては、校舎間の連携強化と教務研修の充実に注力するとともに、フランチャイズシステムの運営体制の整備を図った。DX推進については、「早稲田アカデミーOnline」の機能拡充を進めた。校舎展開については、本年3月に開校した「流山おおたかの森校」が期待以上のペースで集客が進んでいることを踏まえ、地域の個別指導へのニーズにも応えるべく、「早稲田アカデミー個別進学館 流山おおたかの森校」の受付を6月より開始(7月1日付で開校)した。また、国内・海外子会社各社においても、概ね年度計画に沿って堅調に推移した。

当第1四半期における期中平均塾生数については、45,454人(前年同期比10.1%増)と堅調に伸長した。学部別では、小学部26,273人(同14.8%増)、中学部16,692人(同4.9%増)、高校部2,489人(同1.1%増)と全学部で前年同期を上回って推移するとともに、来期以降の業績に寄与する小1~小4、中1、高1といった非受験学年が大きく伸長する傾向が続いている。

当第1四半期の収益については、売上高は好調な塾生数動向を反映し、増収となった。費用面では、業容拡大に伴い人件費・原材料費・校舎の地代家賃等が増加したが、変動的費用を中心に経費の増加抑制ができたこと等により、売上原価・販売管理費ともに予算を下回って推移した。

なお、同社グループでは、通常授業の他に春・夏・冬の講習会及び夏期合宿(夏期集中特訓)、正月特訓等を実施しているが、第1四半期においては通常授業を主としていることに加え、塾生数も期首から月を追うごとに増加し1月にピークを迎えるという傾向にあることから、売上高は他の四半期と比べて少なくなる。一方、地代家賃・人件費等の固定的費用が期首から発生することから、例年、第1四半期は損失計上となる。

2023年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比8.6%増の310.00億円、営業利益が同18.0%増の21.49億円、経常利益が同18.2%増の21.76億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同17.6%増の13.03億円とする期初計画を据え置いている。




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情報提供元: FISCO
記事名:「 早稲田アカデミー---1Qは2ケタ増収、塾生数が順調に増加