a) ファンドの運用状況 ファンド償還は物件の外部売却が主なトリガーとなるため、この数値は「CREAL」のサービスの売上額に直結する。「CREAL」の売上高はこの外部売却金額に加え、ファンドに関する組成手数料や管理手数料などから構成される。2022年3月期は4,142百万円のファンド償還を実施しており、同期の「CREAL」の売上高4,661百万円の大部分を占めている。2023年3月期は既に1,824百万円のファンド償還を果たしている。さらに4,047百万円分の売買契約も締結しており、元本償還準備中の状況にある。既に1,824百万円と4,047百万円分の合計5,871百万円の売上がほぼ見えている状況となっている。運用中及び募集完了分のファンド3,004百万円については、2023年3月期に売却可能性のある売却予備軍のパイプラインという位置付けとなっている。さらに、2023年3月期に組成し、さらに償還を迎えるファンドも予見されること等から、順調に推移すれば2023年3月期の「CREAL」の売上高は、ファンド組成手数料や管理手数料も加わって、前期比約2倍の9,000百万円を超えるものになることが予想される。
b) IT投資 ・ネイティブアプリ(iOSアプリ)の開発 現状、約70%のユーザーがスマートフォン経由で「CREAL」にアクセスしている状況を踏まえ、アクティブ率や顧客ロイヤリティのさらなる向上を狙い、2023年3月期中にネイティブアプリ(iOSアプリ)を開発することを計画している。
c) 新規許認可の取得 同社は不動産特定共同事業法に基づく第3号及び第4号事業者としての許可を国土交通省及び金融庁へ申請している。これらの取得により、外部のSPCを利用したクラウドファンディングでの案件組成が可能となる。外部のSPCにおいてクラウドファンディングを活用することで、「物件のオフバランス化」が可能となり、「金融機関・機関投資家のファンドへの参画の促進」が期待できることとなる。より大型の案件組成も可能となることから、早期の許可取得を目指し体制整備を行っている。