2. 2023年3月期の業績見通し 2023年3月期の連結業績予想については、売上高33,000百万円(前期比6.7%増)、営業利益3,065百万円(同3.3%増)、経常利益3,135百万円(同1.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,100百万円(同1.5%増)を見込む。ITコンサルティング&サービス分野は引き続き成長が続くほか、その他の事業も堅調に推移することが予想される。経済活動が正常化に向けて動いているなかで、2022年度からの新中期経営計画「Shift to the Smart SI Plus(プラス)」で掲げる「次世代型SI」を推進する。また、新中期経営計画では、前中期経営計画から取り組んでいる「高付加価値SIサービスの追求」や「SIモデルの変革」を踏襲する方針だ。特に、DXに向けた企業のニーズが高まるなか、高付加価値SIサービスは計画を上回る進捗によって高収益化を実現しており、今期もその成長を続ける見通しだ。ただ、2023年3月期の9月中間期については、売上高こそ前年同期比6.4%増の15,600百万円と増収を維持するものの、営業利益1,340百万円(前年同期比15.6%減)、経常利益1,365百万円(同17.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益915百万円(同18.1%減)と増収減益を予想している。減益の主な要因は、同社が人材リソースの確保を最重要課題の一つとして掲げるなか、2021年4月の新卒採用を一昨年に比べて大幅に増やしたことで、人件費や教育費が増加するためである。もっとも、通期では増収効果がそれら費用の増加をカバーし、増収増益で着地する見通しである。
3. 新中期経営計画「Shift to the Smart SI Plus」策定 同社が現在掲げている新中期経営計画(2022年4月から2025年3月)は「Shift to the Smart SI Plus」だ。(1)「高付加価値SIサービスの追求」(2)「SIモデル変革の推進」を主要戦略に据え、(3)「事業領域の拡大」としてPlusを加えている。既存のSI事業領域を軸に新たな領域へ事業を拡大し、新たなビジネスモデルに必要なケイパビリティを獲得し、次世代型SI企業を目指す。中期経営計画における業績目標は、2025年3月期売上高40,000百万円(2022年3月期実績30,925百万円)、営業利益率10%としている。
■Key Points ・企業のDXに向けたIT投資が予想以上に増えたことで、中期経営計画の目標を上回る水準で着地 ・ITコンサルティング&サービス分野は好調を維持 ・人材関連の費用増加で中間期は増収減益を予想するも、通期では増収効果で増益を確保する見通し ・人材投資やM&Aを含め、さらなる成長に向けた積極投資を推進 ・新中期経営計画「Shift to the Smart SI Plus」策定