(2) 重点戦略の進捗状況 a) LNG戦略の推進 LNG戦略とは、「Local(既存エリアにおけるシェア拡大)」「National(国内新規エリアの拡大)」「Global(海外への展開)」の3つの頭文字を組み合わせたものとなる。事業エリアを着実に広げていくと同時に、収益性を重視した「選択と集中」の観点から顧客件数を積み上げ、成長を目指していく。特に、主力のLPガス事業については新規エリアの拡大を進めながら顧客件数の積み上げを図っていくことにしている。
b) TLCの進化 顧客の潜在ニーズを察知し、新しいライフスタイルをデザイン・提案するためのデジタルマーケティングを推進していく。TLC会員アプリや各種サービスの会員ぺージ、LPガスのスマートメーター等から収集した顧客属性等の情報を、データ分析プラットフォーム「D-sapiens」によって分析し、顧客行動をAIで予測することで解約予兆を早期発見しその対策を打つほか、新規サービスに関して最適な見込み顧客に最適なタイミングで提案することが可能になると見ている。AIを活用したデジタルマーケティング施策が機能するようになれば、収益性のさらなる向上につながることが見込まれる。なお、TLC会員アプリについては、現在の登録件数29万件から2025年3月期末に80万件を目標としている。
c) DX戦略の本格化 DX戦略では、約320万件の顧客データや「ABCIR+S」を最大限に活用することで、既存ビジネスモデルの最適化を進め、「業務効率化」「サービスの高付加価値化」を実現していく。また、技術やノウハウを持ったベンチャー企業等とも協業しながら「新たなビジネスの創造」にも取り組んでいく。具体例として、2022年5月にライフログテクノロジー(株)とヘルスケア分野での新たなサービスやソリューションの実現に向けた実証実験を行うことを発表した。