■株主還元策

1. 配当政策
USEN-NEXT HOLDINGS<9418>は配当金について、財政状態、利益の状況、新規投資計画等を総合的に勘案して業績に基づき、年1回、期末において剰余金の配分を行うことを基本方針とし、この剰余金の配当の決定機関は株主総会としている。同社は、株主に対する利益還元を経営の重要政策の1つに位置付けており、基本方針に則り業績等を総合的に勘案した結果、2022年8月期の年間配当については、1株当たり15.0円とすることを予定している。なお、同社は、中期的に10~30%を配当性向の目標として増配を継続していく方針としている。


優待はU-NEXTの視聴と「プレミアム優待倶楽部」の商品贈呈
2. 株主優待制度
同社は、株主の日頃の支援に感謝するとともに、同社グループのサービスを利用することで事業内容について理解を深めてもらい、同社株式に対する投資魅力を高め、長期的に保有してもらうことを目的として株主優待制度を導入している。現在導入している優待内容は、コンテンツ配信サービス「U-NEXT」と「プレミアム優待倶楽部」で、いずれの優待も受けることができる。コンテンツ配信サービス「U-NEXT」では、100~999株を保有する株主に90日間分の利用料と1,000円分のポイントを贈呈し、1,000株以上を保有する株主には1年分の利用料と毎月1,800円分のポイントを贈呈することとなっている。

「プレミアム優待倶楽部」では、500株以上を保有する株主を対象に、保有する株式数に応じて株主優待ポイントを贈呈し、株主限定特設サイト「USEN-NEXTHOLDINGSプレミアム優待倶楽部」にて、食品や電化製品、ギフト、旅行・体験など5,000種類以上の優待商品に交換することができる。株主優待ポイントは保有株式数によって細かく設定されており、1年以上株式を保有するとポイントは初年度の1.1倍になる。株主優待の対象は、毎年2月末日時点で同社株主名簿に記載され、かつ、基準日の前年3月1日から当年2月末日までの間で同社が任意に設定する日の株主名簿においても同一の株主番号で同社株式5単元(500株)以上の保有が記載されている株主となる。

ポイント贈呈時期は、毎年4月上旬を予定している。ポイントの贈呈にあたって、特設Webサイト「USEN-NEXTHOLDINGSプレミアム優待倶楽部」にて株主自らが登録と申し込みをする必要がある。贈呈ポイントの有効期間は次年度まで繰り越すことが可能で、有効期間は最大2年間となる。また株主優待ポイントを共通株主優待コイン「WILLsCoin」と交換することができる。「WILLsCoin」は個人株主向け会員制サイト「プレミアム優待倶楽部PORTAL」で優待商品と交換することができる。



■情報セキュリティ

グループ全体でセキュリティリスクを減らす
同社は個人情報保護の体制強化と教育を継続して実施しているが、完全な保護を保証できるものではなく、外部からの不正アクセスやシステム不具合、内部犯行、人的ミス、預託先や提供先の管理ミスなどによる個人情報漏えいのリスクは常に存在している。このため同社は、より積極的な情報セキュリティ対策として、情報システムをデータセンター内で管理し、ファイアウォールの構築とWebアプリケーションの脆弱性診断を継続して実施している。また、働き方改革の一環として個人にノートパソコンとスマートフォンを配布しているが、ノートパソコンはセキュリティチップ(TPM)を搭載したものを使用、スマートフォンはモバイル端末管理(MDM)を利用している。さらに、安全・安心に利用できるサービスを提供するため、同社を中心に「Usirt(ユーサート)」を設立し、計画的に外部による監査を実施することで、グループ全体でセキュリティリスクを減らしている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 USENNEX Research Memo(10):新中期経営計画でも配当性向10%~30%を目標に増配継続の方針