1. 前中期経営計画「NEXT for 2024」の成果 USEN-NEXT HOLDINGS<9418>は、2024年8月期の営業利益130億円などを目標とする中期経営計画「NEXT for 2024」を2019年8月期より進めてきたが、収益性が大きく改善したため、営業利益やEBITDAなど収益力目標に関してはすべて2021年8月期に3年前倒しで達成した。
未来を今に近づける「ソーシャルDXカンパニー」 2. パーパス(社会的・経済的存在価値) 同社は、顧客基盤やネットワークインフラ、日本最大の音楽配信ネットワーク、人材力・組織力、1万社以上の代理店・パートナー企業など60年以上培ってきた経営資産を生かし、営業・販促~契約・利用~フォロー・メンテナス、さらにニーズの補足・課題のフィードバックといった同社の価値創造プロセスをより高度化していく考えである。そうして、人が集う店や街を変える店舗・施設DXや暮らしに喜びや感動を増やすライフスタイルDXを推進することで、社会に役立つことを目指していく。また、既存事業の収益力強化、M&Aなどを活用した非連続成長、規律を維持した柔軟な財務戦略、安定・継続的な株主還元を推し進めることで、利益成長を継続していくことを目指している。同社はこのように、社会的・経済的に存在価値の高い「ソーシャルDXカンパニー」へと進化していくことをパーパスとした。こうしたパーパスを具体的に表したのが、新中期経営計画「Road to 2025」である。
2025年8月期営業利益220億円~250億円を目指す 3. 新中期経営計画「Road to 2025」 新中期経営計画「Road to 2025」では、コロナ禍やウクライナ情勢などによる外部環境の変動を考慮し、下限目標のベースケースと達成目標のアップサイドケースという2つのシナリオに分けている。どちらのシナリオにおいても、営業利益2ケタ成長(4年平均成長率で9.0%~12.5%)を目指し、2025年8月期には連結営業利益で220億円~250億円を達成する計画である。同社の場合、セグメントごとに市場特性や成長性が異なるため、セグメント別の戦略が重要なポイントとなるが、基本的には従来の延長上でバージョンアップされた戦略となる見込みである。