■株主還元策

MonotaRO<3064>は業績に合わせて安定配当していく方針である。2013年12月期(配当金3.0円)から連続して増配を続けており、配当性向も32%から35%のレンジで推移してきた。2021年12月期の配当金は、期初計画どおり年間配当11.5円(前期比2.5円増配、第2四半期末5.75円、期末5.75円)、配当性向は32.5%となった。2022年12月期の配当金は、年間配当13.5円(前期比2.0円増配、第2四半期末6.5円、期末7.0円)、配当性向は39.3%を予想する。同社は利益の成長率が高いため、速い増配ペースが期待できる。なお、同社は株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図るため、2021年4月1日を効力発生日として1:2の株式分割を実施している。

同社は株主優待として、決算期末(12月末日)に100株以上を半年以上継続して保有している株主に対し、継続保有期間に応じた金額相当分のPB商品を贈呈している(半年以上:3,000円分、3年以上:5,000円分、5年以上:7,000円分)。商品への変換率も高く好評を得ていると言う。

東京証券取引所(以下、東証)では、2022年4月より「プライム」「スタンダード」「グロース」の3市場に再編する計画である。同社は、2021年7月に、東証より「新市場区分における上場維持基準への適合状況に関する一次判定結果について」を受領し、新市場区分における「プライム市場」の上場維持基準に適合していることを確認した。この結果に基づき、2021年9月には、同社取締役会において、「プライム市場」の選択申請を行うことを決議した。今後は、東証が定めるスケジュールに従い、新市場区分の選択申請に係る所定の手続きを進める予定である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

<EY>
情報提供元: FISCO
記事名:「 MRO Research Memo(5):2021年12月期は増配し11.5円配。東証再編にあたりプライム市場を選択