デジタル・インフォメーション・テクノロジー<3916>は10日、2022年6月期第2四半期(21年7月-12月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比8.8%増の76.85億円、営業利益が同6.7%増の9.73億円、経常利益が同7.6%増の9.81億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同9.3%増の6.86億円となった。

ソフトウエア開発事業の売上高は前年同期比9.6%増の73.93億円、セグメント利益(営業利益)は同7.5%増の9.45億円となった。ビジネスソリューション事業分野(業務システム開発、運用サポート)は、事業ポートフォリオの見直しが功を奏し、コロナ禍でも売上・利益ともに順調に伸ばした。2022年6月期第2四半期は主力事業である業務システム開発が大きく伸展した。業務システム開発では、主力の金融系は長期従事者を中心に別部門にローテーションを進めたことから減少したが、医薬系が大きく伸びるとともに通信、製造、ERP関連の案件獲得も想定以上に進み、順調な売上の伸びと利益の大幅な改善を示した。運用サポートでは、クラウド基盤構築等のニーズに着実に対応し、売上・利益ともに前年を上回った。

エンベデッドソリューション事業分野(組込みシステム開発、組込みシステム検証)は、半導体関連が大きく伸びるとともに検証業務が従前以上に拡大し、コロナ禍でも売上・利益ともに順調に伸ばした。組込みシステム開発では、主力の自動車関連は微増ではあるが伸びを示して踊り場から脱し、半導体関連は大幅に伸びた。また、モバイル系、家電系を含めたIoT関連は堅実な需要に支えられ、売上・利益ともに前年を上回った。組込みシステム検証では、車載系の検証業務が大きく伸び、5G関連(モバイル端末及び基地局)及び医療系も着実に伸び、売上・利益とも前年を大幅に上回った。

自社商品事業分野は、コロナ禍の影響による商談面の制約はあったが、前年を上回った。サイバーセキュリティビジネスについては、WebARGUSがライセンス売上の積み上げにより売上・利益共に堅調な伸びを示した。また、外部サイバーセキュリティ専門会社(F-Secure社、SSH Communications Security社)との協業を進めるなど、WebARGUSを核としたトータルセキュリティサービス(DIT Security)のラインナップ拡充に努め、拡販を進めた。業務効率化ビジネスは、既存顧客の他部署への横展開を推進し、売上・利益共に伸ばした。また、RPAやERP等の各種システムとの連携機能の拡充など、商品力の強化に努め、拡販を進めた。コロナ禍のニューノーマルな社会に対応する電子契約のアウトソーシング型サービス「DD-CONNECT」(ディ・ディ・コネクト)の引合いが徐々に増え、大手施工会社等から受注した。

システム販売事業の売上高は同8.1%減の2.99億円、セグメント利益(営業利益)は同15.5%減の0.27億円となった。カシオ計算機<6952>製中小企業向け業務・経営支援システム「楽一」を主力とする販売ビジネスにおいて、対面販売がメインとなる商品であるため、コロナ禍による影響を受け、前年比では売上高及びセグメント利益ともに減少した。

2022年6月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比8.0%増の156.00億円、営業利益が同10.3%増の19.00億円、経常利益が同9.8%増の19.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同10.2%増の13.18億円とする期初計画を据え置いている。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 デジタル・インフォメーション・テクノロジー---2Q増収増益、ソフトウエア開発事業が業績に寄与