■事業概要

2. 事業内容
タナベ経営<9644>は2021年3月期まで事業セグメントを経営コンサルティング事業とマーケティングコンサルティング事業に分けて開示してきたが、コンサルティングニーズが多様化するなかで事業セグメントを横断するプロジェクトなども増加してきたことから、事業内容をより理解しやすいように2022年3月期より単一セグメントとし、売上高のみコンサルティング領域別に分けて開示することとした。具体的には、戦略コンサルティング、DXコンサルティング、ブランド&デザインコンサルティングの3つのコンサルティング領域とセールスプロモーション商品の4つに分けている。セールスプロモーション商品のうち、ダイアリーとカレンダーについては売上高が第3四半期に集中するため、四半期業績で見れば第3四半期が売上高、営業利益ともにピークとなる。直近5期間平均で見れば売上高の33.0%、営業利益の48.1%を第3四半期に稼ぎ出している(直近5期間の第3四半期業績合計額÷通期業績合計額)。

(1) 戦略コンサルティング
戦略コンサルティングのうち、主力サービスであるドメイン&ファンクションコンサルティングは、経営ミッションや中長期ビジョンの策定、業種別の事業戦略、財務戦略、生産性改革等をテーマとしたチームコンサルティングや、経営コンサルティング契約への導線となる「戦略ドメイン&ファンクション研究会」などが含まれる。

HRコンサルティングは、人材の採用から育成、活躍、定着までの人的資源に関する課題解決のためのコンサルティングサービスとなり、企業研修サービスや階層別の人材育成セミナーも含まれる。

M&Aアライアンスコンサルティングは、グローウィン・パートナーズ(株)を子会社化したことにより、クロスボーダーを含むM&A戦略の立案からターゲット選定、アドバイザリー、デューデリジェンス、PMI(経営統合)まで、M&Aに関わるすべてのコンサルティングサービスをワンストップで提供できるようになり、今後の成長が期待できる分野となる。地域金融機関や会計事務所など約100のアライアンス先から顧客紹介を受けるケースが多い。

リージョナルコンサルティングは、北海道、東北、新潟、北陸、中四国、沖縄の各地域にコンサルタントが常駐し、地域密着でドメイン&ファンクションやHRに関するコンサルティングサービスを提供している。なお、これらの地域でDXコンサルティングなどその他のコンサルティング領域の案件が発生した場合、売上高はそれぞれのコンサルティング領域で計上することになる。

(2) DXコンサルティング
顧客のDXを支援するコンサルティングサービスとなり、(株)リーディング・ソリューションのデジタルマーケティング支援やグローウィン・パートナーズ(株)のバックオフィス業務のDX支援のほか、同社が提供する企業内大学のクラウド型サービス「FCCアカデミークラウド(デジタル教育コンテンツ)」なども含まれる。今後も同領域は旺盛な需要が見込まれることから、M&Aの活用も含めて積極的に事業基盤を拡大していく分野となっている。

(3) ブランド&デザインコンサルティング
マーケティング戦略の立案からブランディング、デザイン、クリエイティブ、Webプロモーション、営業DXなどを支援するチームコンサルティングサービスとなる。

(4) セールスプロモーション商品
イベント等のセールスプロモーション活動に用いるノベルティグッズ等の仕入販売や、ブルーダイアリー(ビジネス手帳)、カレンダー等の販売が含まれる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 タナベ経営 Research Memo(3):3つのコンサルティング領域とセールスプロモーション商品の4領域で事業展開