■株主還元策

学研ホールディングス<9470>は株主還元を経営の重要課題と位置付け、配当による還元と株主優待制度を導入している。配当については、安定的配当と成長分野への積極投資による利益拡大とをバランスよく実施し、配当性向で30%を目安に実施していく方針としている。2021年9月の1株当たり配当金は、前期比2.0円増の22.0円(配当性向34.1%)となった。2022年9月期の1株当たり配当金は実質5期連続増配となる24.0円(配当性向30.7%)を予定している。

なお、株主優待制度については拡充することを2021年9月に発表している。従来との変更点は100~399株保有の株主についても同社運営のショッピングサイトで利用可能な学研モールクーポンが付与されることになったことと、長期保有株主(3年以上継続保有)に対する優待を拡充したことである。長期保有株主優待については従来、1,200株以上保有株主を対象に図書カード1,000円分を贈呈していたが、今回これを2,000円分に引き上げたほか、400~1,199株保有株主についても1,000円分を贈呈することとした。長期保有の安定株主を増やすことが狙いとなっており、今後も株主優待の原資を長期保有株主にさらにシフトする施策を検討していくとしている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 学研HD Research Memo(10):2022年9月期は5期連続増配を予定、株主優待も長期保有株主向けを拡充