■アイリックコーポレーション<7325>の事業概要

1. セグメント区分
自社開発した業界唯一のワンストップ型保険分析・検索システム「保険IQシステム」などを活用して、来店型保険ショップ「保険クリニック」を直営とFCで全国展開するとともに、保険分析・販売支援プラットフォーマーとして金融機関や保険代理店向けのシステム販売も行っている。またシステム開発の子会社インフォディオは、AIを搭載した非定型帳票対応の次世代型光学的文字認識システム「スマートOCR」を開発・販売している。

セグメント区分は、保険販売事業(来店型保険ショップ「保険クリニック」直営店運営の直営店部門、法人向け訪問型保険販売の法人営業部門)、ソリューション事業(システム販売のAS部門、「保険クリニック」FC展開のFC部門)、システム事業(子会社インフォディオの「スマートOCR」関連)としている。

セグメント別売上高・営業利益の推移は以下のとおりである。過去4期(2018年6月期~2021年6月期)の推移で見ると、保険販売事業の法人営業部門は税制改正の影響が継続して伸び悩んでいるが、保険販売事業の直営店部門は直営店舗数の増加、ソリューション事業のAS部門はシステム販売の好調、ソリューション事業のFC部門はFC店舗数の増加、システム事業は「スマートOCR」導入数の増加で、いずれも拡大基調である。なおソリューション事業はシステム利用料やロイヤリティ収入等が中心のため利益率が高い。システム事業は先行投資ステージのため現状の利益水準が低いが、今後の成長分野と位置付けている。


保険販売事業は来店型保険ショップ「保険クリニック」直営店部門と法人営業部門
2. 保険販売事業
保険販売事業は直営店部門と法人営業部門で構成されている。自社開発した業界唯一のワンストップ型保険分析・検索システム「保険IQシステム」を活用した独自のサービスで、高い継続率と満足度を獲得している。収益は直営店部門、法人営業部門とも、代理店業務委託契約を締結している保険会社の保険商品販売に伴って、当該保険会社から得られる「保険手数料」収入である。

直営店部門は来店型保険ショップ「保険クリニック」を直営店で運営し、2021年6月期末時点で52店舗(前期末比8店舗増加)を全国に展開している。2020年11月にはオリコン顧客満足度(R)ランキング「来店型保険ショップ」で「保険クリニック」が総合第1位を獲得した。法人営業部門は法人及び富裕層をサポートすべく、保険の有効活用に関する提案や保険販売等を行う訪問型保険販売を展開している。


ソリューション事業はAS部門とFC部門
3. ソリューション事業
ソリューション事業は、自社のシステムを提供するAS部門と、来店型保険ショップ「保険クリニック」FC展開のFC部門で構成されている。

AS部門は、金融機関や保険代理店等に対して、生命保険の現状把握・検索提案システム「ASシステム」、保険申込ナビゲーションシステム「AS-BOX」を提供している。「ASシステム」は「保険IQシステム」を汎用化したシステムである。「AS-BOX」は「保険IQシステム」または「ASシステム」の機能のうち、既契約保険の証券分析機能が搭載されていない簡易版のシステムである。収益は、ASシリーズ導入ID数に基づいたシステム利用料(登録料、サブスクリプション方式の月額利用料)や、保険販売コンサルティング売上、金融機関向けOCR売上、その他ソリューション売上等となっている。

FC部門は、全国の来店型保険ショップ「保険クリニック」FC店に対して「保険IQシステム」を提供している。さらに教育・研修、情報提供、店舗運営ノウハウ、プロモーション等のサポートを行い、直営店と同等のサービスを展開している。FC店舗数は2021年6月期末時点で195店舗(前期末比14店舗増加)となっている。収益はシステムやサポート利用に対する初期登録料・基本料金、ロイヤリティ売上、共同募集に伴う保険手数料、その他サービスに伴う売上等である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 アイリック Research Memo(3):来店型保険ショップ、保険分析・販売支援、「スマートOCR」を展開