ファンペップ<4881>は29日、開発中の抗体誘導ペプチド「FPP003」の物質特許が日本において成立し、特許が付与されたことを発表した。本特許はFPP003の用途(対象疾患)にかかわらず、物質そのものを広く保護する物質特許。

抗体誘導ペプチドは、患者の体内で抗体産生を誘導することにより治療効果を期待するペプチドワクチン。バイオ製造施設で製造する抗体医薬品とは異なり、抗体誘導ペプチドは化学合成で製造することが可能なため製造コストを抑制できる。さらに投与後は患者の体内で免疫細胞が一定期間持続的に抗体を産生するため、薬剤投与間隔も長いことが期待される。この特徴により同社は、高額な抗体医薬品に対して医療費を抑制できる代替医薬品として抗体誘導ペプチドを開発し、先進国で深刻化する医療財政問題の解決や、患者の負担軽減に貢献するとしている。

FPP003は、大日本住友製薬<4506>との共同研究により創製した開発化合物。同社は、大日本住友製薬との間で、北米での全疾患を対象とする独占的開発及び商業化権に関するオプション契約を締結しており、日本を含む北米以外の地域については大日本住友製薬が優先交渉権を保有している。

なお、本特許成立は、日本での本特許の実施について独占排他権が認められたことを意味し、FPP003開発プロジェクトを強力にサポートするものである。同社はFPP003の物質特許を米国、欧州等の主要国に出願しており、米国では既に成立している。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 ファンペップ---抗体誘導ペプチド「FPP003」の物質特許成立(日本)を発表