a) 情報サービスセグメント 情報サービスセグメントは、「SI・ソフト開発(Google事業)」「情報処理サービス(BPO(業務処理アウトソーシング)事業)」「商品販売」の3つのサブセグメントに分けられる。このうちSI・ソフト開発は、顧客の注文に応じて業務システムやネットワークの構築、ソフトウエア開発等を行うのが主要な業務となるが、同社が近年力を入れているクラウド関連サービスもSI・ソフト開発の中に含まれている。システム構築に際しては、コンピュータ端末やネットワーク機器の販売なども取り扱うことがあり、その売上高は商品販売として計上される。基本的にSI・ソフト開発の事業はフロー型ビジネスに分類されるが、そのなかでクラウド関連サービスについてはストック型ビジネスの性格を有している。オートオークション(中古車販売オークション)向けシステム開発では、42会場の実績を持つ(2020年12月末時点)。
同社のクラウド関連サービスのなかにはデジタルサイネージなど様々なものが含まれるが、Google関連サービスの売上高が多くを占めている。法人、教育機関向けのメールやカレンダーといったグループウェアなど、様々なGoogleソリューションを提供しているが教室での学びを支援する教育リソースである「Google for Education」を活用した遠隔学習支援プログラムに参加しており、GIGAスクール構想を支援している。
b) 収納代行サービスセグメント 収納代行サービス事業は「決済サービス」と「決済イノベーション」の2つのサブセグメントに分けられる。決済サービス(払込票決済サービス・ペーパーレス決済サービス、口座振替サービス)の中核は払込票決済サービスである。これは、全国約65,000店のコンビニエンスストア、約24,000局のゆうちょ銀行・郵便局の支払窓口において払込票を用いて通信販売の代金や公金(ガス・水道料金、税金等の公共料金のこと)を支払うサービスで「コンビニ決済サービス」と呼ばれることもある。口座振替サービスを発展させ、1997年に業界に先駆けて事業を開始した分野である。コンビニエンスストアをネットワークする事業基盤は、競合企業に対する高い参入障壁となっている。EC(eコマース)市場の拡大やスマートフォンの普及と利用拡大といった環境変化のなかで、紙の払込票を用いた決済が減少することを懸念する向きもあるが、依然として成長は続いている。