Abalance<3856>は16日、2021年6月期連結決算を発表した。売上高は前期比302.8%増の269.01億円、営業利益は同276.5%増の13.61億円、経常利益は同315.6%増の12.69億円、親会社株主に帰属する当期期純利益は同154.4%増の5.37億円となった。

決算同日発表にて業績の上方修正と共に、未定としていた2021年6月期の期末配当金について、1株当たり10.00円とすることを発表したほか、来期以降の中長期的なグループ事業の計画を「(仮題)中長期計画」として公表する予定であるとしている。

来期の業績予想については、主力セグメントであるグリーンエネルギー事業、太陽光パネル製造事業が連結業績を主導する連結グループ予算を想定し、新たな取り組みとして、グループのバーディフュエルセルズ合同会社において、エネルギー貯蔵システムの開発を今後実施していく計画としている。
グリーンエネルギー事業の売上高は前期比15.0%減の53.11億円、セグメント利益は同23.1%増の10.05億円となった。当年度中には、花畑太陽光発電所の一部区画、角田市太陽光発電所、福島市大波太陽光発電所などが売電を開始した。2021年2月には、BLESSの買収を通じて、神戸市に所在する発電所に係る権利を取得している。売電収入のほか、O&M収入も安定収益源として定着。海外事業では、東南アジアの旺盛な電力需要に対して、現地企業との合弁等による事業参画のほか、環境省が実施の2019年度「二国間クレジット制度(Joint Crediting Mechanism : JCM)資金支援事業のうち設備補助事業」の公募案件の採択を受けて、カンボジア国内において日本政府協力の下、WWBは本案件を推進する予定。その他、物販事業として太陽光発電設備の販売、ポータブルバッテリー「楽でんくん」、産業用及び住宅用蓄電池の販売などを推進した。

太陽光パネル製造事業の売上高は210.13億円、セグメント利益は7.31億円となった。ベトナム法人のVSUNは、ベトナムのほか日本、ドイツ、中国、米国等に支社機能を有する拠点を持ち、主に産業用、家庭用太陽光パネルの欧州向け販売により業績を拡大させ、近年では米国市場への販売も伸長している。VSUNのパネル製造能力を更に高めるため、2021年5月には、第3工場の設備投資の実行を決議した。当第2四半期の期首からVSUNを新規連結したことに伴い、同社グループの連結経営成績に対する大きな業績寄与となっている。

2022年6月期通期の連結業績予想については、売上高は前期比30.1%増の350.00億円、営業利益は同2.9%増の14.00億円、経常利益は同12.6%増の14.30億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同59.6%増の8.58億円を見込んでいる。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 Abalance---21年6月期は大幅な増収増益、太陽光パネル製造事業が大きく業績に寄与