■要約

バイク王&カンパニー<3377>は、バイクを「売る」「買う」「楽しむ」ための様々なサービスの提供を通じて、バイクライフをともに創る存在「バイクライフの生涯パートナー」をビジョンとして掲げており、設立当初のバイク買取専門店としての「バイクを売るならバイク王」から、バイクに関わるすべてのサービスを総合的に提供する「バイクのことならバイク王」と言われるブランドへの進化を目指している。また、継続的に複合店(買取及びリテールを展開する店舗)を拡大しており、顧客との接点やコミュニティを強化するタッチポイント戦略とともに次の成長に向けた経営基盤の構築に取り組んでいる。

1. 2021年11月期第2四半期業績
2021年11月期第2四半期業績は、売上高12,869百万円(前年同期比21.6%増)、営業利益853百万円(同468.5%増)、経常利益939百万円(同354.8%増)、四半期純利益621百万円(同436.1%増)だった。売上高及び各利益のいずれも過去最高を更新している。堅調なリテール市場の需要に支えられリテール台数は前年同期比28.5%増だったほか、ホールセールにおいても同様に、高市場価値車輌の確保を行ったことにより、リテールとホールセールの車輌売上単価は上昇した。また、全体の車輌売上単価は前年同期比26.0%増と好調に推移した。

2. 2021年11月期見通し
2021年11月期については売上高24,700百万円(前期比10.5%増)、営業利益1,490百万円(同110.6%増)、経常利益1,650百万円(同91.9%増)、当期純利益1,090百万円(同83.4%増)を見込んでいる。2021年6月30日に今期2度目となる業績予想の修正を行っており、売上高については期首の23,000百万円から、2021年3月30日に23,500百万円、2021年6月30日には24,700百万円に上方修正した。営業利益については800百万円→1,000百万円→1,490百万円に修正しており、営業利益については前回修正から49.0%、期首計画から86.3%の上方修正である。なお、通期計画に対する第2四半期営業利益の進捗率は57.3%となる。

3. 事業戦略
ECサイトの運営・管理業務を担う(株)バイク王ダイレクトを立ち上げた。リテールを強化するうえで、車輌の通信販売需要が高まっているほか、車輌購入時に用品・部品を同時に購入するユーザーが多い傾向があるという。そのため、周辺ビジネスの拡大という観点を踏まえ、車輌販売への相乗効果及び顧客満足度を高めるため、車輌とその用品・部品を取り扱うECサイトを立ち上げる。同社は全国63店舗を展開しているが、バイクユーザーを一気に取り込むうえでは、Eコマースを活用することにより、さらに認知度が高まるほか、本格的な全国展開によって新たな顧客層を獲得する可能性が大きいと弊社では考えている。

■Key Points
・圧倒的な「バイク王」ブランドの認知度
・全国統一の査定基準によって透明性の高い市場環境を構築
・平準化を図るべく長期に亘って取り組んできた効果が表面化
・バイク王ダイレクト設立で新たな顧客層獲得へ

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 バイク王 Research Memo(1):2021年11月期2度目の上方修正で営業利益は前期比110.6%増を見込む