■中長期の成長戦略

3. 基本戦略(3) 「社会的課題解決への貢献」
「環境への配慮」「穀物ソリューションの進化」「従業員の活躍推進」の3つを重点項目とし、事業活動を通してESG経営を推進することで、新たな価値を創出し、持続可能な社会の実現に貢献する。

1) ESG経営の推進
昭和産業<2004>は「中期経営計画20-22」において、ESG経営の観点からCO2排出量削減や食品ロスの削減など非財務目標の数値を設定・公表している。「CO2排出量の削減」に関しては、鹿島工場コージェネレーション設備の燃料を「石炭」から「都市ガス」に完全シフトする工事を2021年9月の完成を目標に進めている。「食品ロスの削減」「資源循環の強化」に関しては、新たに加わったグループ各社の実態把握を早急に進めており、同社グループとしての目標の設定・開示に向け検討を進めている。「CO2排出量の削減」については、日本政府が新しい目標として「2013年度対比46%削減」を打ち出したことを踏まえ、2050年のカーボンニュートラルに向けたより具体的で着実な取り組みが求められる。同社では、担当する委員会である「環境管理委員会」の体制を抜本的に見直し、「CO2排出量削減」「水使用量削減」「食品ロス削減」など注力すべき個別テーマ毎に分科会を設置。実効性の高い組織体制として進めるべく、体制構築に着手した。

2) 「えるぼし」認定の取得
同社は、女性活躍推進法に基づき女性活躍推進に積極的に取り組む企業として、2021年2月24日付で厚生労働大臣認定「えるぼし」(2つ星)を初めて取得した。「えるぼし」認定とは、女性の活躍推進に向けて企業が行動計画を策定し、その取り組みが優良と認められた企業が、厚生労働大臣の認定を受けることができる制度のことである。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)


<EY>
情報提供元: FISCO
記事名:「 昭和産業 Research Memo(8):「CO2排出量削減」「食品ロス削減」など、個別テーマ毎に分科会を設置