ナノキャリア<4571>は18日、VB-111に関する第一種使用規程承認申請結果通知書及び生物多様性影響評価書が環境省から公開されたと発表。

VB-111は、アデノウイルスベクターを用いた新しいがん治療を目指した遺伝子治療製品。血管新生阻害によるがん細胞の死滅に加え、免疫を惹起してがん細胞を死滅させる2つのメカニズムを持つ製剤。本承認取得により、同社は国内において VB-111の取り扱いが可能となり、既に海外で先行実施されているプラチナ抵抗性卵巣がんを対象とした第3相臨床試験(OVAL試験)に日本を参画させるため、再生医療等製品として国内臨床開発の準備を進めてきた。

現在、患者リクルートを国内2施設(新潟県立がんセンター、北海道大学病院)で開始していることを公開した。国内は12施設で順次患者登録を開始する。
OVAL試験は全例400症例を計画し、うち、国内症例数は30症例を予定。海外では既に260症例以上が登録されており、国内も含め、患者登録は2022年3月期中に完了する見込みとしている。

プラチナ製剤抵抗性卵巣がんの他、導入元である VBLTherapeutics(イスラエル)により、大腸がんや脳腫瘍を対象とした臨床開発が米国を中心に進んでいる。これらは、標準療法がないなどアンメットニーズが大きく、新たな治療法の開発が強く求められているという。
同社は、本製品の国内上市を達成することで、最先端の新しい治療法を国内の患者に提供し、人々の健康と幸福に貢献するとしている。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 ナノキャリア---遺伝子治療等製品VB-111の卵巣がんを対象とした第3相試験が順調に進捗中