窪田製薬ホールディングス<4596>は13日、2021年12月期第1四半期(21年1月-3月)連結決算(IFRS)を発表した。事業収益が0.00億円(前年同期は0.00億円)、営業損失が6.86億円(同7.41億円の損失)、税引前損失が6.97億円(同7.13億円の損失)、親会社の所有者に帰属する四半期損失が6.97億円(同7.13億円の損失)となった。

低分子化合物について、エミクススタト塩酸塩は、スターガルト病を対象とする第3相臨床試験を2018年11月に開始し、現在も世界11カ国、29施設において継続して実施している。当該第3相臨床試験は、2020年8月にFDA(米国食品医薬品局)によりOrphan Products Clinical Trials Grants Programの助成プログラムに選定された。この助成金プログラムから支給される助成金の総額は、3年間で最大163万ドル(約1.70億円)となっている。なお、エミクススタト塩酸塩は、スターガルト病の新規治療薬候補として、2017年1月にFDA、2019年6月にEMA(欧州医薬品庁)よりオーファンドラッグ指定を受けている。

医療機器について、在宅で網膜の状態の測定を可能にする遠隔眼科医療モニタリングデバイス「PBOS(Patient Based Ophthalmology Suite)」は、2020年7月の初期型試作機の完成以降も更なる機能改善のため、AI(人工知能)を活用した3D生成機能などのソフトウェア改良を行いつつ、パートナー企業との共同開発、商業化の可能性を模索している。また、有人火星探査に携行可能な超小型眼科診断装置の開発をNASA(米国航空宇宙局)と共同で進めており、2020年4月に同プロジェクトのフェーズ1が完了した。PBOSに次ぐ医療機器プロジェクトとして、独自のアクティブスティミュレーション技術「クボタメガネ・テクノロジー」を活用した、近視の進行抑制、治療を目指すウェアラブル近視デバイスの開発も行っている。2020年12月には初期型のプロトタイプも完成しており、現在早期商業化へ向けた製品開発及び、より多くのエビデンスを得るための臨床試験等を継続している。

遺伝子治療については、遺伝性網膜疾患である網膜色素変性を対象として、プロモーター及びカプシドの改良、導入遺伝子の改変といった前臨床研究を継続した。

2021年12月期通期の連結業績予想については、事業収益が前期比73.5%減の0.10億円、営業損失が29.00億円、税引前損失が28.00億円、親会社の所有者に帰属する当期損失が28.00億円とする期初計画を据え置いている。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 窪田製薬ホールディングス---1Qエミクススタト塩酸塩は、引き続きスターガルト病を対象とする第3相臨床試験を実施