アンジェス<4563>は25日、Vasomune Therapeuticsとの、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)に対する画期的な治療薬(ファースト・イン・クラス)であるAV-001の第1相臨床試験において、良好な結果が得られたことを発表した。

本試験では、AV-001の安全性と忍容性が確認され、1日1回の投与で開発できる薬物動態プロファイルが示された。今回実施した第1相試験では、20歳から63歳までの健康成人48名を対象に、AV-001の単回投与および連続回投与それぞれの安全性、忍容性、薬物動態を評価した。本試験では、重篤な有害事象や臨床的に重要な臨床検査値の異常、臨床的に重要な心電図の異常は認められず、薬物動態解析結果からも、AV-001の安全域は広いことが確認された。
同社とVasomuneは、これらのデータを米国食品医薬品局に提出して、次のステップである重度のCOVID-19患者での有効性を評価する前期第2相臨床試験について協議する予定。尚、前期第2相臨床試験は、米国に加えてカナダの施設も含めて実施することを検討している。

AV-001については、2021年3月17日付で、VasomuneがNational Research Councilを通じてカナダ政府より助成金を受けた。また、2020年8月にも、米国防総省から280万ドルの医療研究プログラム助成金を獲得している。
AV-001は、トロントのサニーブルック病院で発見・デザインされたものであり、同社とバソミューンの共同開発契約に基づき臨床試験が進められる。AV-001は、血管内皮細胞表面に最も多く発現する膜貫通型タンパク質であるTie2受容体を標的とした新規治験薬で、中等度から重度のCOVID-19およびARDSの治療薬として開発されている。


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情報提供元: FISCO
記事名:「 アンジェス---COVID-19治療薬AV-001が第1相臨床試験で安全性と忍容性を確認し良好な結果を発表