■ブリッジインターナショナル<7039>の強み

新型コロナウイルス感染症の拡大防止策として、多くの企業でテレワークを導入する流れが広がりを見せている。法人営業部門においても、テレワークによる就業スタイルが導入され、従来の訪問活動を重視した営業活動から、ビデオ会議・電話・Eメールを活用した非対面型による商談発掘や交渉を行う営業活動へ移行する動きがある。実際、多くの営業担当者がテレワークでもある程度の営業活動は可能であり、営業活動の効率アップにつながる場合もあると実感しているようである。しかし、営業活動のどのプロセスをテレワークで行い、どのプロセスを訪問で行うのか、といった営業モデルについては、各営業担当者の経験や勘に基づき属人的な判断で行うと、顧客との信頼関係が悪化したり、営業活動全体の生産性が下がるなどのリスクが内在する。そのため、非対面の営業活動を導入する際には、会社全体として新しい営業モデルとして構築・定義する必要が迫られている。

既に2017年には米国で、法人営業人員に占めるインサイドセールス人員の割合が約5割、欧州では約4割に迫る状況に達している。日本では明確な調査はされていないが、同じころ約1割程度にとどまっていたと弊社では考えている。少子高齢化による就労人口の減少や働き方改革などから営業改革の1つの手法として改めて注目されるインサイドセールスであるが、今般のコロナ禍によって、よりビジネスモデルの変革が加速。コロナ禍終息後も、顧客や営業活動の状況に応じてテレワークによる営業活動と通常の訪問型の営業活動を組み合わせて実行する「テレワークを活用した法人営業モデル」の導入が今後の主流(ニューノーマル)になっていくと考えられる。なお、新たなサービスとして、「インサイドセールス」で培った経験・ノウハウを活用しテレワークを活用した法人営業の「デジタルインサイドセールス」の導入を支援するコンサルティングサービスの提供を2020年5月より開始している。

インサイドセールスアウトソーシングは、本社のほか新宿オフィス(東京)、横浜みなとみらいオフィス(神奈川)、沼津サテライトオフィス(静岡)、大阪サテライトオフィス(大阪)を構えているほか、松山(愛媛)、徳島、福岡には事業所を構えており、7つのエリアにいる社員が実施しているため、地方にいる優秀な人材を活用できることが、ビジネスモデルの強みである。こうした日本全国に点在する人材を駆使しながら、「リソースの提供」であるインサイドセールスアウトソーシング、「しくみの提供」であるインサイドセールスコンサルティング、「道具の提供」としてのシステムソリューションサービスといった、インサイドセールスにおける一気通貫したサービスを提供できる。また、クライアント企業に対して専任制を採用していることによる顧客リテンション効果(既存顧客との関係を維持していくためのマーケティング活動)を生み出すビジネスモデルとなっている。グローバルIT企業や国内大手IT企業といった強固な顧客基盤を保有しており、法人向けアウトバウンド市場ではシェアトップクラスにあるとともに、インサイドセールス市場において先行者的ポジションに位置している。

また、独自開発したAIエンジンを使ったサービス提供では、インサイドセールスの日々の活動によって生成される顧客属性データ、会話分類データ、通話音声といった顧客との音声会話情報やデータを活用し、より品質の高い業務の実現を支援するサービスを展開しており、インサイドセールスの業務フローに合わせ、インサイドセールスに関わるすべての管理者とスタッフの業務を強力にサポートできる。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 ブリッジ Research Memo(5):「デジタルインサイドセールス」の導入がニューノーマルに