■業績動向

2. 財務状況と経営指標
デリカフーズホールディングス<3392>の2021年3月期第2四半期末の財務状況を見ると、総資産は前期末比597百万円増加の22,470百万円となった。主な変動要因を見ると、流動資産では売掛金が61百万円減少した一方で、現金及び預金が286百万円増加した。固定資産では繰延税金資産が236百万円、リース資産が213百万円それぞれ増加した。

負債合計は前期末比1,385百万円増加の15,235百万円となった。コロナ禍の状況が不透明ななか、手元キャッシュを厚くしておくため銀行借り入れを実施したことにより、有利子負債が1,397百万円増加した。純資産合計は同787百万円減少の7,235百万円となった。配当金の支払額73百万円による支出と親会社株主に帰属する四半期純損失776百万円の計上による。

経営指標を見ると、自己資本比率は前期末比4.5ポイント低下の32.2%、有利子負債比率は同32.4ポイント上昇の152.5%となった。設備投資資金を有利子負債で調達したことが主因となっている。また、ここ数年は事業拡大のため物流センターやFSセンターの拠点を積極的に拡充してきた結果、固定比率も192.2%と過去最高水準になってきている。当面、有利子負債比率や固定比率は高水準が続く可能性があるが、水準的には問題のない範囲であると弊社では見ている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


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情報提供元: FISCO
記事名:「 デリカフHD Research Memo(5):手元キャッシュを確保するため銀行借入を実施