売上高は、創業来21期連続となる通期での過去最高売上高達成に向けて順調に推移した。全社売上高の80%程度を占めるサブスクリプションビジネスは、コロナ禍による、企業や文教分野(公立・私立の学校や塾)などのDX推進の影響を受け、Optimal Biz法人ライセンス売上を中心に、前年同期比を上回るペースで成長した。売上の中心である「Optimal Biz」は、拡大を続ける市場において、MDM・PCマネジメントサービス市場シェア42.3%で1位の座を堅持している(2019年度、ミック経済研究所)。また、遠隔作業支援サービス「Optimal Second Sight」や遠隔現場支援サービス「Smart Field」においても、これまで現地で行っていた業務を遠隔地から行う等の用途で需要が高まっている。そのような中で全社の売上成長率が鈍化したのは、コロナ禍の影響を受け、一部の新規ライセンス・カスタマイズプロジェクトが遅延したことが原因であるが、下期に向け回復基調にある。新規サービス分野の「OPTiM Cloud IoT OS」関連では、農業、建設、医療、金融など各業界で業界を代表する企業や団体との協力体制の構築が進み、製品発売やビジネスモデル構築などの成果が相次いでいる。特に先行する建設業界向けでは、「OPTiM Cloud IoT OS」を利用するためのカスタマイズ、環境構築等の進捗が著しい。一例を挙げると、土構造物等の測量対象物をLiDARセンサー付きタブレットでスキャンするだけで、高精度な3次元データが取得できるアプリケーション「OPTiM Land Scan」の提供を開始した。また、パッケージサービスでは、「OPTiM AI Camera」や「OPTiM AI Camera Mobile」など、より手軽にAI、IoTを活用できるサービスが、商業施設や交通機関等の混雑情報発信(3密回避)の目的で利用が進んでいる。