日本調剤<3341>は7月31日、2021年3月期第1四半期(20年4月-6月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比6.2%増の683.06億円、営業利益が同75.7%減の4.29億円、経常利益が同80.3%減の3.37億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同57.3%減の3.56億円となった。

調剤薬局事業の売上高は前年同期比6.2%増の582.00億円、営業利益は同74.8%減の4.64億円となった。9店舗を新規出店、1店舗を閉店した結果、6月末時点での総店舗数は658店舗(物販店舗1店舗を含む)となった。売上高は、新型コロナウイルス感染症の影響による処方箋枚数の減少があった一方で、長期処方の増加による処方箋単価の大幅な上昇や前期出店の65店舗の寄与もあり増収となった。営業利益は、処方箋枚数の減少による売上総利益の減少、長期処方に備えた十分な医薬品在庫の確保に伴う消費税等の増加により減益となった。足元の状況では緊急事態宣言の解除後、処方箋受け付け枚数は緩やかに回復に向かっている。なお、ジェネリック医薬品の数量ベース使用割合は、6月末時点で全社平均89%を超えており、全国平均を超える水準で推移している。また、在宅医療実施店舗の割合は6月末時点で全社平均87%と順調に推移している。

医薬品製造販売事業の売上高は同11.0%増の120.73億円、営業利益は同4.4%増の8.33億円となった。売上高は、4月の薬価改定に伴う既存製品の販売価格の下落があった一方、新製品の好調な販売により増収となった。営業利益は、収益性を重視した販売方針、2019年12月と2020年6月の大型新製品の好調な販売などにより増益となった。なお、当第1四半期末での販売品目数は、6月に新規収載品16品目を発売し、696品目(一般用医薬品2品目を含む)となっている。

医療従事者派遣・紹介事業の売上高は同18.2%減の29.43億円、営業利益は同21.9%減の5.09億円となった。売上高は、人材市場の需要変化を捉え、薬剤師の派遣から紹介へのシフトを進めていたが、新型コロナウイルス感染症の影響による一層の派遣抑制の影響を受け減収となった。営業利益は、薬剤師の派遣事業減少の影響が大きく減益となった。一方、医師の紹介事業は着実に拡大しており、薬剤師の紹介事業も堅調に推移している。

2021年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比8.7%増の2,918.13億円、営業利益が同14.3%減の65.04億円、経常利益が同15.4%減の62.66億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同53.4%減の31.22億円とする期初計画を据え置いている。




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情報提供元: FISCO
記事名:「 日本調剤---1Q増収、医薬品製造販売事業は順調に推移