日本プロセス<9651>は7日、2020年5月期連結決算を発表した。売上高が前期比7.7%増の77.70億円、営業利益が同18.3%増の7.27億円、経常利益が同18.1%増の7.85億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同11.5%増の5.58億円となった。

制御システムの売上高は前期比4.2%増の13.44億円、セグメント利益は同10.2%増の3.17億円となった。火力発電所向け監視・制御システムは開発量が減少したものの、次世代制御ミドルは堅調に推移した。また、東京圏輸送管理システムと新幹線の運行管理システムは好調に推移したことに加え、品質確保と高効率化を図ったことで、利益率が向上した。

自動車システムの売上高は前期比1.0%増の18.87億円、セグメント利益は同7.1%増の4.49億円となった。自動運転/先進運転支援関連は旺盛な需要が継続し、車載ネットワーク制御や基盤ソフトウェアなどが好調に推移した。また、電動化案件は横ばいで推移し、エンジン制御と変速機制御は開発量が減少した。

特定情報システムの売上高は前期比17.7%増の6.99億円、セグメント利益は同58.0%増の1.69億円となった。危機管理関連は開発量が増加したことに加え、作業効率化を進めたことにより、売上、利益とも前年を上回った。地理情報関連と映像監視関連は堅調に推移した。また、自動運転/先進運転支援関連の画像認識/識別案件は、横ばいで推移した。

組込システムの売上高は前期比9.9%増の10.44億円、セグメント利益は同16.8%増の2.54億円となった。ストレージデバイス開発と新ストレージ開発が堅調に推移した。IoT建設機械関連は、オペレーティングシステム周辺の開発に参画するなどで体制を拡大し、請負開発も増加した。自動運転/先進運転支援関連のベーシックソフトウェア開発は、横ばいで推移した。

産業・公共システムの売上高は前期比21.9%増の19.57億円、セグメント利益は同14.4%増の4.19億円となった。鉄道保守/設備管理関連と駅務機器の開発や、鉄道子会社向けのエンジニアリングサービスが好調に推移した。デジタルカメラ関連やフォトイメージング関連は堅調に推移した。また、注力分野としているロボティクス関連、AI関連、IoT関連は概ね横ばいで推移した。

ITサービスの売上高は前期比7.6%減の8.36億円、セグメント利益は同10.9%減の1.44億円となった。構築業務はパブリッククラウド案件の受注に注力し、保守・運用業務よりリソースをシフトしたことで堅調に推移した一方、保守・運用業務は売上、利益とも前年を下回った。

2021年5月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比4.4%減の74.30億円、営業利益が同21.7%減の5.70億円、経常利益が同15.4%減の6.65億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同20.3%減の4.45億円を見込んでいる。





<ST>

情報提供元: FISCO
記事名:「 日本プロセス---20年5月期は増収・2ケタ増益、産業・公共システムが好調に推移