■TOKAIホールディングス<3167>の事業概要

3. CATV事業
CATV事業はM&A戦略によりサービスエリアを徐々に広げてきた。2020年3月末現在、グループ会社10社が静岡県、東京都、神奈川県、千葉県、長野県、岡山県、宮城県の1都6県をサービスエリアとして展開している。顧客件数は放送サービスで862千件、通信サービスで292千件、合計で1,154千件となる。CATV業界ではJ:COM((株)ジュピターテレコム)グループが視聴世帯数ベースで5割強のシェアを握るが、2番手以下はいずれも数%程度のシェアとなっている。同社のシェアも約3%だが、今後もM&Aの推進によりシェアを拡大していく方針となっている。

4. 建築及び不動産事業
建築及び不動産事業では、TOKAIが戸建や集合住宅、店舗、オフィスビル等の設計・建築、建物管理サービス、住宅設備機器の販売、セキュリティサービス(ガス及び石油事業に区分)、保険代理店(その他事業に区分)、不動産の開発・売買等を行っており、また、TOKAIと東海ガスがリフォーム事業を展開している。さらに、2019年9月には岐阜県に拠点を置く総合建設会社の日産工業(株)を連結子会社化している。

5. アクア事業
アクア事業(宅配水事業)は、TOKAIが2007年に静岡県内でリターナブル方式(ボトル回収型)「おいしい水の宅配便」のサービス提供を開始し、2011年からは静岡県以外のエリアでワンウェイ方式(ボトル使い切り型)「おいしい水の贈りもの うるのん」のサービス提供を行っている。富士山の天然水を静岡県内にある2つの工場で製造しており(約18万件相当の生産能力)、2020年3月末の顧客件数は161千件となっている。業界全体の2019年末の顧客件数は4,140千件となっており、同社のシェアは約4%の水準(静岡県内は約50%)となっている。

6. その他
その他には、TOKAIライフプラス(株)の介護事業、トーカイシティサービス(株)の婚礼催事事業、東海造船運輸(株)の船舶修繕事業などが含まれる。介護事業は2011年より開始しており、2020年3月時点で静岡県内にデイサービス施設6ヶ所、ショートステイ施設、介護付き有料ホームを各1ヶ所運営しているほか、ケアプランセンター2ヶ所を開設している。また、婚礼催事事業は静岡県内で1施設の運営を行っている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)




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情報提供元: FISCO
記事名:「 TOKAI Research Memo(3):経営ビジョン「Total Life Concierge」構想を掲げる(2)