b) 進行性または転移性固形がん(免疫チェックポイント阻害剤との併用療法) 食道がんを中心とした進行性または転移性固形がんでステージ4の患者を対象に、抗PD-1抗体であるペムブロリズマブ(開発:米メルク、商品名:キイトルーダ)との併用療法による医師主導第1相臨床試験が、2017年12月より国立がん研究センター東病院等で進められている。試験内容は、前半の9例が投与量を3群に分け(低容量、中容量、高容量)、治療期間6週間でテロメライシンを3回反復投与、ペムブロリズマブを複数回投与し、安全性や抗腫瘍効果、免疫応答等を評価するというもの(最大2年間の経過観察期間を設けて生存率についても評価)。また、後半の10例については、前半に行った試験のうち高容量群での3回反復投与を1クールとし、複数クール行う試験となる。
c) 胃がん・胃食道接合部がん(免疫チェックポイント阻害剤との併用療法) ステージ4の胃がん・胃食道接合部がん患者を対象とした免疫チェックポイント阻害剤との併用療法による医師主導第2相臨床試験が、2019年5月より米国のコーネル大学などで始まっている。ペムプロリズマブ投与中の患者に対して、テロメライシンを隔週で4回投与する。症例数は最大37例で観察期間は半年程度となり、安全性と有効性を評価する。施設数はコーネル大学ほか2施設で、臨床試験に要する期間は3年程度を見込んでいる。2020年2月時点で6例の患者に投与している。コーネル大学では10例を終えた段階で中間発表を行う予定にしており、時期としては2020年内の発表を目指している。