2. 中期経営計画 2018年12月期よりスタートした新たな中期経営計画「Partners in Growth, Next 2020」は、これまでの方向性を継承し、「ケネディクスモデルの発展期」と位置付けられている。すなわち、同社の強みである投資案件の組成力と運用力を高め、顧客投資家層を拡大し、「ケネディクスモデル」を多方面に発展・深化させることで、同社の収益基盤を一層強化する。また、機動的な投資と健全な財務体質を維持しながら、資本の有効活用と株主還元の充実を図り、不動産アセットマネジメントのリーディングカンパニーとして企業価値の一層の向上を目指す方針である。定量計画として、ROE(3年平均)10%以上、総還元性向(3年平均)50%以上を掲げている。
基本方針と重点施策は以下のとおりである。
(1) 不動産アセットマネジメントを中心とするビジネス領域の拡充 a) AUMと安定収益の拡大につながる多様な投資機会の創出 b) 国内外における顧客投資家層の拡大と投資家リレーションの深化 c) 投資案件の組成力と運用力を向上させる運用体制の強化 d) アセットマネジメントの付加価値を高める関連サービスの強化 e) ビジネス領域の拡充に資する戦略的M&Aや事業提携の模索
(2) 機動的かつ戦略的な投資の推進 a) 顧客投資家との共同投資の推進 b) 同社グループ運用ファンドの成長につなげる機動的な投資の実行 c) 海外や成長分野でのビジネス拡大に資する戦略的な投資の実行 d) 分散と規律の保たれた投資ポートフォリオの維持とモニタリング体制の強化 e) 財務の健全性と透明性の堅持
(3) 時代の変化を捉えた新たな成長分野の開拓 a) アジア市場における事業の拡大 b) 米国市場でのアウトバウンド投資ビジネスの推進 c) ホテル、民泊、サービスアパート等の滞在型施設運営ビジネスの推進 d) 「不動産×金融×テクノロジー」に焦点を当てた新ビジネスの立ち上げ
(4) 持続的成長と社会的責任の両立に向けた経営基盤の強化 a) 組織と個人の生産性を高める社内インフラの進化 b) ケネディクスモデルの礎となる多様な人材の確保・育成 c) 社会の変化に応じた柔軟な働き方の追求 d) ESG(環境、社会、ガバナンス)への取り組み推進