■業績動向

1. 2019年12月期通期の業績概要
ビーロット<3452>の2019年12月期通期の連結業績は、売上高で前期比24.0%増の25,130百万円、営業利益で同20.5%増の3,985百万円、経常利益で同24.4%増の3,525百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同23.9%増の2,428百万円と9期連続の増収増益を達成した。いずれも20%を超える成長で、期初計画を上回って着地した。

主力の不動産投資開発事業が大きく業績をけん引した。売却件数は24件(前期は26件)。物件種類別では住宅系不動産14件(同14件)、事務所・店舗ビル5件(同7件)、土地2件(同2件)、ホテル2件(同3件)、その他1件(同0件)と前期と傾向は変わらない。地域別では関東圏15件(同11件)、北海道圏2件(同9件)、九州圏3件(同5件)、関西圏4件(同1件)と関東圏・関西圏の比率が高かった。また、連結での平均売却単価は882百万円(前期は661百万円)となり、大型化が進んだ。特筆すべきは、総額約80億円で用途の異なる4物件(大阪の倉庫、京都のホテル、東京のマンション2棟)をまとめて機関投資家に売却することを完遂し、バルク販売にて創業以降、過去最大の取引額として業績に寄与した点である。

不動産コンサルティング事業においては、関東を中心に投資用不動産の売買仲介及びコンサルティング受託案件を積み重ね、堅調に推移し、全国で19件(前期は27件)成約した。また、子会社であるライフステージの分譲マンションの受託販売における引渡件数が大幅に増加し、売上高及び利益に貢献した。

不動産マネジメント事業においては、プロパティマネジメントでの管理運営受託件数が82件(前期は68件)と増加した。管理運営受託の伸長に加え、2018年4月にM&Aにより取得したティアンドケイの通期寄与も増収の要因となった。一方で、販売用不動産の売却が進み、販売用不動産による賃料収入が減少し、セグメント利益は減益となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)




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情報提供元: FISCO
記事名:「 ビーロット Research Memo(5):2019年12月期は増収増益。総額約80億円の4物件バルク販売を完遂