以下は、フィスコソーシャルレポーターの薬味多めで氏(ブログ「個人投資家最前線」を運営)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2020年1月25日7時00分に執筆


いつもお世話になっております。薬味多めでです。

本日は日本空調サービス<4658>に関して、長期的に保有できそうな銘柄なのか、徹底的に調べていきたいと思います。


■注目している基本の3項目

私は個別株に投資する際に、はじめに下記の3つのポイントに適合しているかどうかをチェックします。

1)主力製品、サービスに意義があり、実需が存在する実業である事、つまりは、主観的に好感が持てる商売をしていること。
2)業界が右肩上がりであること、または、高いレベルで安定している事。つまりは、売り上げと利益増が今後も見込めること。
3)株主還元スタイルを取っていること。

全国ビルメンテナンス協会によると、協会会員企業のビルメンテナンス業務売上の平均は平成29年度が前年度比2.1%増の12.97億円、平成30年度の成長率は全社平均で1.9%と予想しています(2019年4月時点)。オフィス空室率も低水準で推移していることに加え、オフィス賃料も上昇を続けていることから、今後も売上高の伸びは十分に期待できるかと考えています。

株主還元策に関しては、現在推進中の中期経営計画にて連結配当性向50%を維持することを目標としており、好感が持てます。

2)は少し物足りなさを感じるものの、1)3)はあてはまると考えました。

■業績・財務についての分析

▽連結業績の推移(単位は百万円)
決算期/売上高/営業利益/経常利益/当期純利益
15.3/41,275/2,144/2,215/1,187
16.3/42,579/2,323/2,378/918
17.3/43,143/2,394/2,482/1,497
18.3/45,467/2,481/2,579/1,561
19.3/46,389/2,600/2,725/1,792

売上高、利益共に順調に上昇が続いています。

▽自己資本とROE(19.3期時点)
自己資本:170.84億円
自己資本比率:50.3%
ROE:10.5%

自己資本比率、ROEも問題なさそうです。

▽PERとPBR、ミックス係数(1月24日終値で計算)
PER(20.3期会社予想):16.14倍
PBR(19.3期実績):1.65倍
ミックス係数:26.69

目安となる基準のPBR1倍以下、PER15倍以下、ミックス係数11.25以下にはあてはまらないので、同社株式は割安とは言えなさそうです。

▽連結キャッシュフロー(CF、単位は百万円)
決算期/営業CF/投資CF/フリーCF
15.3/1,852/-121/1,731
16.3/1,758/-1,830/-72
17.3/1,154/-303/851
18.3/2,898/-715/2,183
19.3/2,655/-127/2,528

過去5年間のフリーキャッシュフローをみてみると、16.3期のみ若干マイナスとなっていますが、他の期間はフリーキャッシュフローがプラスの状態となっていますね。

▽配当予想利回りと株主優待
19.3期の年間配当は1株あたり26.00円。20.3期の配当は1株あたり25.00円と予想されていますので、1月24日終値805円で計算すると、配当予想利回りは3.11%となります。株主優待はないようです。

■買いか?売りか?様子見か?

ここまで分析を行ってきましたが、個人的には様子見したい銘柄だと考えています。ビルメンテナンス産業は労働集約型産業と捉える事ができ、賃金の上昇圧力と人手不足に不安要素を若干感じるところがあります。ビルクリーニングなどは特定技能外国人労働者の受け入れが可能となっており、もしこうした新たな労働力をうまく活用できれば成長性につながる可能性は感じます。

また、現在のミックス係数が26.69と高めであり、欲を言えば10ポイント台に下がったところを買いたいという気持ちが自分は強いため、今回は様子見としています。

チャート(月足)を見ると、2013年安値188円から2019年高値884円まで株価が約4.7倍となっています。2013年9月、2013年11月、2019年5月の底値を結んだトレンドライン付近で拾うことも考えておきたいと思います。


毎日執筆中のブログでは、チャート画像付きで株式市場で注目されているテーマ株や個別株などの分析を行っています。

一度ブログの方も覗いて頂けますと幸いです。

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執筆者名:薬味多めで
ブログ名:個人投資家最前線




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情報提供元: FISCO
記事名:「 薬味多めで:日本空調サービス<4658>を徹底企業分析【FISCOソーシャルレポーター】