(1) 操作性を兼ね備えた低価格クラウドサービス 同社は「MAPsシリーズ」開発に際して、コスト面でも、機能面でも圧倒的なプロダクトを開発して業界を変えることを念頭においてきた。コスト面では劇的な低価格を実現するために完全クラウド型にたどり着いた。クラウド型はハードウェアに依存しないので、極端にいえば市販のパソコンでも導入が可能だ。コストのかかる要因となっていた人的なサポート(設定、インストラクションなど)を前提とせず、ユーザー自身での設定が容易で直感的でスピーディな操作が可能なシステムに仕上げた。そのため、通常のクラウドシステムはオンプレミス版をクラウド化するアプローチを取るが、今回は一からクラウドを前提に開発した。結果として、導入コストは劇的に下がる。医科向けで比較すると、通常のオンプレミス版だと初期費用だけで400万円~500万円するものを、「MAPs for CLINIC」では初期ライセンス費用0円、パソコンを数台導入する費用だけになる。また、月額利用料金も月額2万円から(平均的なクリニックで4台想定、月額3.5万円)とリーズナブルに抑えられている。初期投資+5年間ランニングコストで計算すると、従来比で半減するため、顧客には大きなコストメリットが発生する。
(2) AIなどによる支援機能 「MAPsシリーズ」は価格が安いだけではなく、機能面でも過去のプロダクトを凌駕する高機能・高付加価値である点に特長がある。その一例が「高度なクラウド型問診」機能である。NECと共同開発されたこの機能は、最先端AI技術群「NEC the WISE」が活用されたもので、患者の症状に応じて異なる問診内容が表示される。専門外の診療科目においてもより的確な診察が可能になるため、「かかりつけ」と「専門医」を兼ね備えた診療を支援する。