もう1つが、新たな水素燃料電池スタック及びシステムの創出を通じて水素燃料電池自動車などへ技術を展開することで、環境に配慮した水素社会の実現に貢献できる可能性があるという点が評価されたことである。これはまた、「誰一人取り残さない」持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現を目指すSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)の観点からも、評価できる内容と言える。SDGsには17の目標があるが、そのうち「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」「産業と技術革新の基盤を作ろう」「気候変動に具体的な対策を」「パートナーシップで目標を達成しよう」という4つの目標に符合するからである。「ガス拡散層一体型金属セパレータ」の実用化は、同社の業績のみならず、社会環境にも非常に大きなインパクトを与える可能性があると言うことができる。