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創業以来右肩上がりで成長を続づける同社の澤田秀太(さわだ ひでたか)社長は言う。
「当社ほど、リーズナブルな価格で充実したクルーズ旅行を提供できる会社はないと思います」
同社のビジネスモデルは、大手旅行代理店であれば、利幅が薄く仕入れをためらう6泊など短期で低価格の乗船券を多く仕入れ、若年層・未体験者をターゲットにインターネットで集客・販売するものだ。片道だけ、短い繋ぎのクルーズ等、お買い得な商品を仕入れる目利き力は同社の強みである。また、インターネットで集客、決裁し、リアルな店舗を持たないのでコストがかからず、低価格でチケットを販売できる。
一方、同社の独自商品「ベストワンクルーズ」は、クルーズの乗船券と往復の飛行機をパッケージにしたツアーで、主には海外、イタリアまで飛行機で飛び、エーゲ海を巡るクルーズを楽しむというミニマムパッケージを販売している。日本のクルーズの市場では、まだまだ短期のクルーズの需要が高い。しかし、今後、働き方改革が進めば、やがては欧米型の長期のクルーズへの需要も高まり、市場も拡大していくと予測する。
「少しでも安くクルーズ旅行を身近にしたい。船旅をまだ経験したことがない若い世代、未経験の方にも楽しんでいただきたいですし、日本に広めていきたいんです」
高校生の夏休み、家族旅行でカリブ海のクルーズに出かけたのが最初の船旅の経験だったという。そのときの感動体験が現在の仕事への情熱になっている。15年程前までは、クルーズ旅行は日本の大手旅行代理店がチョイスした商品しかなく、外国船発着のクルーズに関する情報はネット上にはほとんどなかった。現在、同社の提供するクルーズ旅行の情報はWebサイトでは日本最大級である。クルーズ予約のNO.1プラットフォームとなるべく、広告、人材、システムへの積極投資を続ける計画だ。
「四方を海に囲まれた日本は、船旅での移動が便利です。神戸、横浜、福岡など寄港地全てで観光ができるなんて素晴らしいですよね。夜は船旅で食事を楽しみながら移動し、寄港地では朝から市街の観光を様々なプランで楽しむ。だから、日本人、外国人問わず観光客のニーズは高いんです。」
今後は、外国人観光客のインバウンド市場の開拓にも注力していく予定だ。インバウンドクルーズ顧客の取り込みをめざし、同社のサイトはすでに英語、台湾語、韓国語など多言語展開されている。今後3年をめどにインバウンドで10%の売上を作る計画だ。
「クルーズ・船旅予約と言えば、ベストワンというブランドを確立したいです」と澤田社長は熱く語っていた。
<SF>