b) EMS事業 中期ビジョンにおいて、TKRは弱電分野及び車載関連分野を注力分野と位置付け、国内外における拠点戦略を展開している。海外拠点においては、中国(東莞)ではテーラーメイド型EMSを目指して設計開発力を強化し、自動化に適合した設計を行う。一方、マレーシアとベトナム、メキシコの拠点はメガEMSと位置付けている。ベトナムに新設したTKR MANUFACTURING VIETNAM CO., LTD.は、2019年5月からプレス工場の操業を開始した。同工場は、4万平米の敷地にプレス工場と実装組立工場を配置する。マレーシアの拠点と機能の棲み分けをし、機動的な生産体制を構築する。生産品目は、液晶テレビ関連部品を始め、複合機関連部品などを予定している。2019年3月に、TKRは米国法人を設立してソニーの米国法人の事業部門Sony Service and Operations of Americasの機能及び事業並びにメキシコの生産拠点を譲受した。車載関連分野の事業展開においては、自動車産業の一大集積地への進出が急務となっており、かねてよりその検討を進めていた。
c) PS事業の新分野・新市場への参入 PS事業は、成熟化が進む電源部品分野の製品ポートフォリオを見直す。低採算の低圧部品を縮小し、マグネットロールや電源パックなどの高圧品にシフトする。現在、日本を開発拠点とし、中国で集中生産をしてきたが、チャイナリスクを軽減するため、製品ポートフォリオの見直しと連動して、グループ内EMS機能を活用してASEANにて生産展開を行う。