(1) デジタルリスク事業 a) ソーシャルリスクサービス これまでの成長をけん引してきた主力サービスであり、「コンサルティングサービス」と「モニタリングサービス」の大きく2つに分けられる。創業来の「コンサルティングサービス」は、ソーシャルリスクに関する危機発生後に、顧客が適切な対応を取れるようにアドバイスを行うサービスであり、リスクが顕在化している企業や組織に対して、事後のレピュテーション回復(及びブランド再構築)に向けたサービスを提供している。一方、「モニタリングサービス」は、ソーシャルリスクの発生を早期に検知及び把握するもので、24時間365日、Twitter等のSNSやネット掲示板といったソーシャルメディア上の投稿を分析し、リスクの予兆があれば緊急通知の実施や対応方法のアドバイスを行い、危険投稿がなければ日報で報告するサービスである(月報でのトレンド報告を含む)。同社では、「コンサルティングサービス」から、リスク予防型で契約継続率の高い「モニタリングサービス」へのシフトを進めている。
b) 内部脅威検知サービス 2016年2月期より本格的に開始したサービスであり、企業内のログデータや管理情報を統合的に分析し、内部からの情報漏えいや内部不正リスクを検知する。データ上に現れる「人の動き」を解析し、デジタルリスクの予兆を捉えるところに特徴があり、膨大な組織内部のシステムログや管理データから、同社独自のアルゴリズムによりリスクの高い行動パターンを認識し、危険度や緊急度の高いものは即時通知することで、未然防止につなげることができる。足元で大きく伸びており、2本目の事業の柱となってきた。
(2) その他事業 a) AIセキュリティ事業 リスク情報分析や危機対応支援などを含め、警備業界のデジタルトランスフォーメーションを支援するAIプラットフォーム「AIK」※や、オープンデータから取引先企業の信用情報を分析する「デジタル信用調査」を提供している。
※戦略子会社((株)エルテスセキュリティインテリジェンス)が手掛けている。
b) 新規事業 2017年3月に提携したサイバネティカ(エストニア)の本人認証技術「SplitKey」を活用したアプリケーションの開発(スマートID※1の導入や不正送金・不正アクセスなど金融犯罪の検知等)、デジタル分析領域のベンチャー投資事業※2など、今後の事業拡大に向けた新規事業にも注力している。