ラクオリア創薬<4579>は14日、2019年12月期第1四半期(19年1−3月)連結決算を発表した。売上高(事業収益)は前年同期比12.3%減の3.47億円、営業損失は1.04億円(前年同期は2.40億円の損失)、経常損失は0.95億円(同2.85億円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失は1.02億円(同3.11億円の損失)となった。

ペット用医薬品に関わるロイヤルティ収入が収益を底支えするなか、同社グループにとって初となるヒト向け医薬品の販売開始に伴うマイルストン収入を受領し、総じて順調に推移した。

同社初となるヒト向け医薬品とは胃食道逆流症治療薬「tegoprazan」のこと。導出先のCJ HealthCare Corporation(韓国:以下「CJ社」)が2019年3月1日に韓国で同薬の販売を開始した。CJ社によると、3月の院外処方データ(売上高)は15.3億ウォン(約1.4億円:出典はUBISTデータ)となり、好調な滑り出しとなった。また、最近の韓国報道によると、4月は20億ウォン以上となる見通しで、一部では在庫が不足しているという。

一方、ペット用医薬品については同社の導出先であるAratana Therapeutics Inc.(米国)に対し、Elanco Animal Health Inc.(米国:以下「エランコ社」)が買収提案を行ったことが4月下旬に判明。今後の進展を見守る必要があるが、エランコ社はラクオリア創薬の「GALLIPRANT(R)」を米国に続いて欧州でも販売を開始、また「ENTYCE(R)」についても製品価値を最大限に引き出すことが可能と述べており、今後、ラクオリア創薬にとっては追い風となる可能性もある。

2019年12月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比171.6%増の20.22億円、営業利益が1.87億円、経常利益が1.95億円、親会社株主に帰属する当期純利益が1.53億円とする期初計画を据え置いている。



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情報提供元: FISCO
記事名:「 ラクオリア創薬---1Q営業赤字縮小、ヒト向け医薬品の販売開始に伴うマイルストン収入受領