a) インドネシア 同社は2015年6月にインドネシア第2の都市のスラバヤに支店を開設した。日系メーカーとの競争では、日本からの輸入製品に15~20%の関税がかかるため現地生産が有利に働く。
b) ミャンマー 経済発展に伴う汚濁量増加に伴い、政府による規制運用が強化され、水質の汚濁状況を表すBOD(生物化学的酸素要求量)ではBOD20が標準化されている。ミャンマーの品質基準に、固有メーカー名と同等レベルのものとの表示があるが、クボタ<6326>と同社が認定メーカーとなっている。国内最大都市ヤンゴンの開発許認可当局YCDCは、7.5階以上の新規開発申請建物に浄化槽・排水処理施設を義務付けた。市郊外にニュータウン開発が進行しており、ヤンゴンの人口は550万人から2040年には1,000万人を超えると予想されている。現在、インドネシアから製品を輸入しているが、旺盛な需要に対応するため現地生産への転換を検討中だ。
c) インド インドでは「スワッチ・バーラト」(クリーン・インディア)がモディ政権の最優先課題の1つになっている。国父マハトマ・ガンディーの生誕150周年になる2019年10月までの5年間で、200億ドル(約2兆2,200億円)を投じて、1億1,100ヵ所にトイレを設置することが目標。小中学校のトイレや公衆トイレも整備する。現状では、トイレの設置は進んでいるものの、下水処理施設の整備が追い付いていない。同社は、2016年7月にインド政府に浄化槽を寄贈し、製品品質をアピールした。浄化槽(処理能力10m3/日)の設置場所は、インド中西部にあるナーグプル市の公園内のトイレ、村の公衆トイレ、テストマーケティングとしてプラスチック工場の排水処理用の3件になる。