(1) Digital Electronics この分野におけるスマートフォン・タブレットの存在感は、市場が成熟したとはいえ台数が膨大なため薄れることはないと考えられる。しかし部材のサプライヤーとしての同社の立ち位置では、顧客の最終製品の売上動向の影響を大きく受けるため、中期的な年平均成長率がマイナスになる可能性もゼロではないことに注意が必要だ(前回レポートではDigital Electronicsの年平均成長率の想定が控え目すぎると述べたが、その点では少し警戒心を強めた形だ)。スマートフォン関連需要を単独で置き換えるような成長商品は現状では出てきていないが、スマートフォン自体にディスプレイにおける液晶から有機ELへの移行や、通信方式における5Gへの移行といった需要拡大ストーリーがまだまだあるため、これらの点を注視していきたいと考えている。